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空の境界~未来への軌跡~2

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「簡単に言えば、二人は「結ばれるべくして、結ばれる。」運命にあったのですね。」

言い方はロマンチックなのだが、なぜ「動かなければ成らない?」という疑問が出てくる。

「聖戦で、私が「アーチャー」を召喚したときや「セーバー」の時とは違い、これは「蜘蛛の糸」に近い因果なの。無理して、「バーサーカー」を召喚するようなもの。当然、召喚時に失敗すれば、イリヤはこの世にはいなかったでしょうね。そのくらいの「奇跡」に私は賭けてみたの。」

イリヤの例で要約士郎は理解できた。「要は分の悪い賭けだ。」ということだ。

「士郎、セーバー早くあの女を止めて。」
「いくら、凛の頼みでも一度こちらから言った事を、取り下げるなんて「騎士道」に反します。」
これには、けしかけた本人が何か言えるはずがなかった。
「俺が、止めてくる。よく解らないけど、その女の人も自分と同じ「封印指定」なのでしょ。なら俺にも勝機はあるかもしれません。」
「解った。」

そういってポケットから一本の髪の毛を取り出し呪文をとなえた。
会見の時密かに拝借したものだ。

「さすが、プロテクト硬いはね〜。」

十分ほど呪文を唱えると一匹の小鳥に変身した。

「その子を追って行けば、あの女の所にたどり着くはずよ。」
「凛、鳥目だけに…。」
「そんな事はいいから、さっさと追う。」
「了解」

お決まりのネタは最早通じなかった。


〜三人目「ブラコンな妹が、「兄の婚約が決まった。」時の」叫び?〜

「何でこんなことになっているのよ〜。」

黒桐鮮花は、叫んだ。もとい吼えた。
結局、棟子さんは自分の知っている範囲には、いなかったのだ。最後の切り札、兄の携帯にかけることにしたのだ。

「お兄ちゃん今どこ?」
「今、式の実家だけど」

気分が一気に悲しみから怒りに切り替わった。

「お兄ちゃん待ってて、直ぐに迎えに行くから。」

すると携帯を取り上げたのであろう、式の声が聞こえた。

「鮮花別に、迎えならいらないぞ。」
「式、どういうこと?」
「本日めでたく、幹也との婚約が成立したからな。」

この台詞を聞いたとたん、鮮花の時間が止まった。いや存在そのものが止まった様に感じた。何がどうなってどうしたらこうなるのか?今は、何時何分何秒だ。ハルマゲドンは、いったいいつ起こるのだ。
ハッキリ言って混乱していた。棟子さんのこともあるが、お兄ちゃんのこともある。

「ともかく、今どこだ義妹よ。」
「まだ早いよ式。」
「俺の身体にあんな事しておいてか?」
「お、お兄ちゃん〜」
「だから、まだ早いっているのに。」
「こういうのは「機先を制する。」方が有利なのだ。」
「棟子さんが行方不明なのに、式との婚約ってどういうことよ。」
「それなら、問題ないと思うぞ。遠出すると言っていたから、そのうちフラットと帰ってくると思うぞ。」
「どういうこと?」
「説明がほしければ、幹也と一緒に聞かせてやるから鮮花も来い。」

しばらく考えて「わかった。」の返事をした。

「完全、明日の授業はボイコットね。」

そして、あの魔女が住む屋敷に向かった。


〜過去への清算〜

「東京霞ヶ関」この国で一、二を争う気脈の溜まり場である。その気脈は「陽」であれ「陰」であれ、国家を運営するに足る量である。先人の偉業に感嘆しつつ、自分の目的のためここの地の数少ない、「気脈」に干渉されない公園を見つけ、そこに「結界」をはった。
それは、国家の膨大な気脈に干渉を行うとロンドンの「協会本部」に察知されるおそれがあったばかりか、「協会」等とは一線を引いている各国の魔術組織にも見つかってしまうおそれがあった。例えば「荒耶宗蓮」が所属していたと言われる比叡山に本拠を置く、台密系の魔術師こと「天台密教」がいい例だ。

「君から、僕を呼び出すなんて珍しいね。」
「そうですわね。」

蒼崎棟子と秋巳大輔は並んで公園の椅子に腰を下ろした。

「この時間まで仕事とは仕事熱心ですわね。」

秋巳大輔は、苦笑しながら答えた。

「なにぶん、徹底的に調べないと気がすまないたちで、部下や上司いつも睨まれているよ。」

だから、本来魔術師や異形の物が絡む事件は「協会」「教会」の管轄なのに足を踏み入れてしまったのだろう。

「そうだ。返事の方聴かしてくれるか?」

いきなりで、心の準備どころか何も準備ができていないのに不意打ちを食らった。

「色気も、雰囲気もないですわね。」
「ところで今猫被っているというのですか?」

かつて、幹也が入社してきたときそれなりの好印象に見えるよう、魔術を掛けていたのにこともあっさりと、見抜いたあたり血筋を感じざる得ない。

「幹也もそうだが、この魔法を「看破」して見せたのは、魔術師以外では貴方が二人目だ。」

口調を変え本来の魔術師「蒼崎棟子」のものになった。

「それに返事するより先に、覚悟の方を見せてほしいものだ。」

しばらく考えているが、二人とも良い案が思いつかない。
そこで、大輔が口を開いた。

「それじゃあ、貴女の魔法を受け続けるというのは、どうでしょう?おそらく、「死」以上の経験ができるでしょう。」
「あのな〜」

確かに、「死ぬ」以上の苦しみを肉体的、精神的に与える術を持っているが基本として「死んでしまえば意味がない。」のである。しかし、今までの自分を考えるとそれしか、道がなかった。

「わかった。「呪いのルーン」を心臓に刻んでやろう。」
「じゃ、婚約してくれるんだね。」
「これを受けて、「婚約」する気がまだあるならな。」

そういって、魔法を打ち込んだ。大輔のほうは、まったくよける気配がなくまるで銃で狙撃されたように、後ろに倒れた。

「しまった。遅かったは。」

結界の中に二人の男女がはいって来た。

「黒桐?」

一瞬そういってしまったが、すぐに違うのがわかった。眼鏡から、身に覚えの有る魔力を感じたからだ。そう、忌々しい妹に持っていかれた、「魔眼」封印用の眼鏡だ。

「そうか、貴様が青子が救ったという「遠野志貴」君か。なら話は早い。」

そういって魔力を高めた。

「なら、青子(あおこ)と戦う前に君を殺しておこう。」

そういって、「紅蓮の業火」が志貴を目掛け飛んでいった。


〜出会ってはいけなかった「因縁」〜

なぜ、青子さんを知っている?

「志貴君、ボウとしないで。」

炎をとっさによけた。
セシルの「黒鍵」がいきおいよく飛んでいったが、彼女の周りに浮いている炎で溶かされていた。

「ああ、七聖典もってくれば良かったわ。」
「今更言っても、後の祭りでしょう。」

そういって眼鏡をはずし、ポケットに閉まった。

「少し聞いてよろしいですか?」

魔術師はいつでも投げられるよう掌からすでに、火球を準備していた。

「何だ少年」
「青子さんと面識があるのですか。」

その問いを掛けるとおかしそうに笑った。ちなみにその隙に、近くに倒れている人をせめて巻き添えの喰わない場所に運ぶよう黒レンに目で合図をおくった。

「ハハハハハ。どうやら青子の奴とことん私を馬鹿にしているようだな。いいだろう少年答えてやろう。私は、君の持つ眼鏡の製作者で蒼崎青子の姉、蒼崎棟子という者だ。」