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Can I.....?

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 そう。俺の姿をみたシズちゃんが、勝手にキレて、勝手に喧嘩をふっかけてきただけなのだ。俺がシズちゃんと喧嘩をしようと思って喧嘩をけしかけたわけではない。
 本当、あの化け物はキレやすいし、暴力の塊、力の化身でありながら、自分は暴力が嫌いだという。その矛盾に満ち満ちたところは面白くてしかたないけれども、いい加減に、俺の姿を見るたびにキレてそこらへんにある標識や自販機を投げてくるのは、やめてもらいたい。
 まぁ、そんな暴力や力を理性で抑えられるようになったシズちゃんには微塵も興味はないのだけれども。
「へぇ・・・そうなの。」
「そうだよ。まったく、あの化け物・・・俺を見るたびに、ものを投げてくるんだから。それも、ボールや本や皿ならまだ可愛げがあるんだけどね。ガードレールとか自販機とか、そんなものを投げつけてくるんだから、やってらんないよ。」
 シズちゃんとやりあったせいで、いままでどれけ服やナイフをダメにしたかわからない。あの化け物ときたら、真正面からナイフを刺しても、1,2ミリくらいしか刺さらないんだから、刃物で殺すこともできない。
 毒を盛ったところで、効くかどうかも分からない。あぁ、でも効くかどうかわからないからって毒を盛ったことは今までなかったっけ。今度は、毒でやってみるのもいいかもしれない。
「・・・そんなに平和島静雄を消したいの。」
「それこそ、今更の話じゃない!あんな、理屈も何も通じないような化け物は、消えしまったてほうがいい。」
 何をいまさら、と笑ってみせると、波江は興味なさそうに、それでも横目でちら、とみてくる。
 今日の晩御飯は煮物らしく、出汁のいい香りがただよってきている。まぁ、一人暮らしだから料理もできはするけれども、やっぱり面倒だしだれかがやってくれるならそれにこしたことはない。その点、波江は秘書とはいいつつも、料理までやってくれるからものすごく俺は楽ができるわけだ。食事をどうしようと考える間に情報を集めたり、外にでたりすることができるわけだから。
 おまけに、波江がここへきてからは、デュラハンの首も一緒にきてくれて、興味深いことこの上ない。あの首が目を覚ましたら、一番に色々目撃できる立場にたつことができたわけだから。
 俺が動いていることもあるかもしれないけれども、ここ最近の池袋はいろいろ楽しい動きをしてくれていて、本当に飽きない!まぁ、俺は新宿という多少離れたところにいるわけではあるけれども、それでも入ってくる情報だけでもだいぶ俺を楽しませてくれていることは確かだ。
 次は、いったいどんなことを仕掛ければ、あの街は楽しませてくれるだろうか。誰と関われば、俺が愛して止まない人類の愛しい側面を見せてくれるだろうか。

作品名:Can I.....? 作家名:深山柊羽