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二次創作オールジャンルの短い話のまとめ。(永遠に執筆中)

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デュラララ!



『ヨーグルトの日。』平和島兄弟(5月15日)



「な、幽。ヨーグルト食べるか?」
「ん」
「なんだか今日、ヨーグルトの日っていうらしくて、つい買っちまった」
「そう」
「ノミ蟲の受け売りだから本当かどうかは知らねえがな」
「へぇ」
「ノミ蟲って言ったら苛々した。またアイツ殺し損ねたからよぉ」
「……兄さん」
「ん? なんで俺にヨーグルトの成分表を見せんだ。あー、カルシウム? 苛々防止って事か?」
「……そう」
「あぁ、成る程。ありがとな、幽」





『ホワイトデー』イザシズ



「シズちゃん、」
「なに、また池袋に来てんだ手前は。もう来んじゃねぇ臨也ァ!」
「今日はシズちゃんにプレゼントがあるんだよ」
「ついに頭も駄目になったかノミ虫が」
「やだなー、まだ君の頭よりはましだよシズちゃん」
「……ンにが言いてんだ、用がねぇならとっとと新宿に帰れよ」
「それはご遠慮したいな。ほらネクタイ、新しいの買ってきてあげたんだよ」
「俺ァ、幽に貰ったのだけで充分だっての。手前に貰ったのを付けたくも思わねぇよ、むしゃくしゃして要らないもんまで投げちまいそうだ」
「それは嬉しいなシズちゃん。俺のこと、意識してくれてるの?」
「訳わかんねぇよ。なんだそれ」
「わかんないなんて相変わらず莫迦で可愛いシズちゃん。じゃあ意識してないなら付けてよね」
「嗚呼、すぐさまゴミ箱に処分してやる」





『花見』臨也とシズちゃん



「シーズーちゃーん」
「なんで手前がここにいる」
「シズちゃんこそ一人で桜ん中ベンチに座ってるなんて滑稽だよ」
「うるせぇ」
「なになに。一人風情を楽しんでるの? シズちゃんの癖に!」
「なんか文句あんのかよ」
「ただ寂しいね、って思っただけだよ」
「余計な世話焼くな。一人ぼっちで鍋した奴が」
「相変わらず痛いとこ突いてくるよね。じゃあ、お互いに一人同士で花見と洒落込もうじゃないか」
「報酬が手前の命なら考えてやるよ」
「シズちゃんのあるかもわからない頭じゃ足りないって」
「……人が許しとけばのこのこと…。あぁ、もう耐えられねぇ……今日こそぶっ殺してやる」
「やだなぁ、怖い怖い」
「おら、逃げんじゃねぇ臨也ぁ!」





『悪夢』覚醒帝人様

コイン一枚で何本も買える安価なボールペンは、軸がプラスチックだから余計に安っぽく見えた。ほとんど衝動的にキャップを外し、尖った切っ先を自分の腕に突き刺した。痛みと共に鮮血が噴水のように舞う。血で視界を遮られたのと同時に、僕は目を覚ました。


『吐き気がする』戦争コンビ

赤い血だまりのような目で、俺より頭一つ小さい筈のノミ蟲に見下されているような錯覚を覚えた。「なんで手前がいるんだよ」「俺の自由じゃないか、シズちゃん」彼は何一つ悪びれた風もなくカラカラと笑った。俺は思わず目の前にあった自販機を投げつけてやった。


『病的思考回路』臨也

空を見上げれば切れかけた街灯が辺りをぼんやりと照らした。闇の中に消えそうな曖昧な光を見て思わず笑う、まるで俺が生きている世界のようだと。「アハハ、」乾いた笑みが空へ響く。暗澹へ崩れかけた世界の上に俺は確固たる意志の元、一人で立っている。


『キズナ』青葉

先輩に傷付けられた手の平を見つめる。数日前には、ここにぐさりとボールペンが突き刺さっていた、だなんて本当に笑えない冗談だ。傷は未だ塞がってないからか、包帯にはうっすらと赤みがかっている。きっと傷が完治しても痕は残り続けるだろう。それを人は傷な、と呼ぶ。

『兄さん』幽

兄さんは俺の持っていないものを全て持っていた。起伏が激しい感情に、桁外れの怪力、他人への執着。「静」という字が似合わない位アグレッシヴで直情的である。いつも俺を心配していてくれたのは明白であった。つまり兄さんは俺だけの、ヒーローであるのだろう。