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臨帝小ネタ集:11/11追加

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隠し撮り



(う、わ。珍しい)
 臨也さんちに泊まった翌日の朝、ベッドの中で目を覚ました僕の隣に臨也さんがいた。いつもは仕事とかまあその他色々な事情で僕より遅くに寝て、そして僕より早く起きて仕事してたり食事の準備してたりする臨也さんが、寝てる。僕の隣、二人でも十分大きいベッドの上で寄り添って。
(うわ、うわー)
 本当に滅多にない機会なのでこの際だからよーっく観察。………………なんでこんなにきれいなんだろう。内面はゴミ箱をぶちまけたような人なのに外見だけは宝箱に詰まった宝石のような人。頭の天辺から足の爪先まで何一つとして欠陥などない。どこまでもどこまでも完璧。このまま臨也さんが起きるまで寝顔を眺めていたって飽きることはない。むしろずっと見ていたい。あ、そうだ。

 臨也さんを起こさないようそっとベッドから抜け出す。ぎしり、なんて安っぽい音は立たない高級仕様のふかふかベッドはいつ来ても羨ましいとしか思えない。いいなー。いや、あの四畳半の我が家にこれ置いたら邪魔くさいにも程があるけど。っと、そんなことよりも。
 床に脱ぎ散らかした制服のズボンのポケットから携帯を取り出す。起きないでいてくれればいいんだけど、無理だろうな。でもやってしまえばこっちのものというかなんというか。よし!
 覚悟を決めて、携帯を手に後ろを振り返る。臨也さんはまだ寝てる。さっきと変わらずきれいな寝顔のまま。それを携帯の画面に収めて角度とか光の具合なんかを調整してそして、パシャリ。もちろん保存即行で保存ああついでだしパスワードも設定してロックしとこ。よし。完璧。
 臨也さんはというと、んー、なんて微妙に可愛らしく唸りながら鼻先まで布団を上げて丸くなってる。あ、僕が中に入り込めない。まあいいか。気づかれてはいないし(多分)、起き出して取っ組み合いになって携帯取られてデータ消されるという最悪の事態は避けられたし、目的は達成できたのだから。携帯の画面には、いつもの鋭い目線が瞼で覆われて柔和な印象になっている臨也さんのきれいな寝顔。うん……満足!



 もちろん臨也さん相手に僕側の一方的な満足で事が終わるはずもない。

 その日の帰り道に送られてきた、臨也さんからの「君のデータと交換でいいよ」というメールに添付された画像に僕は顔を赤くしたり青くしたりすることになるのだった。

作品名:臨帝小ネタ集:11/11追加 作家名:ゆずき