バスカッシュ!ログまとめ(ファルアイファル中心)
陶器の中から角砂糖を一つ摘む。それを赤い油膜の張ったコーヒーへ落とした。
コーヒースプーンで軽く掻き交ぜ、一口。
味に何の変化もなかった。赤い痛みが喉を刺激するばかりである。
せめて自分にも一粒の角砂糖があれば、素直に内側を晒け出し彼に甘えることが出来ただろうか。
この身を焦がす恋慕がそう簡単に甘くなるとは思わない。
アイスマンは苦笑を飲み込むようにコーヒーを口にした。
090916(090903)
作品名:バスカッシュ!ログまとめ(ファルアイファル中心) 作家名:てい