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callingcalling

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「へ?臨也?そういえば全然連絡ない・・・かも?でもそれがどうしたの?」
旧友である変態、岸谷新羅の元を訪れ臨也から連絡はないかと聞くと、奴は目をしろくろさせてそう答えた。
「めずらしいね。君が臨也のことを気にかけるなんて。まさに吃驚仰天の境地だよ」
「べつに気にかけてるわけじゃねぇ」
「まったまた~そういうところ、嫌いじゃないけどね。静雄はちょっとは素直になったほうがいい。そもそも人に気持ちが伝わらないほうなんだから、その上ツン属性じゃ望みは低いよ。好きなら好きって言わないと」
「てめえぶち殺されたいのか」
「すみませんごめんなさいちょっと調子に乗りました」
一瞬で床に這いつくばって土下座する新羅を視界の端に追いやって、俺は考えに潜り込む。

新羅にも連絡がないとすると本当に何かあったのか。いや、ただ単に家に引きこもってまた変なこと企んでるだけかもしれない。あいつならあり得ることだ。半引きこもりみたいなもんだし。そもそも俺があいつの心配をしてやるというのもおかしな話だ。なんで大嫌いな奴の心配なんかしてんだ。どっかで野垂れ死んでくれてたらそんなありがたい話はないだろ。しかし、最後に電話がかかってきた夜の、あの妙なハイテンションが気にかかる。あれはなにかを隠してた。隠していたんだ。間違いない。
「・・・くせぇ」
「えっなに?くさい?それは俺が?どうしようそんな、俺はでき得る限りで清潔にしてるはずなのに!くさかったりしたらセルティに嫌われちゃうよ!どうしようああセルティセルティセルティセルティーイ!」
「うるせえ!」
騒ぐ新羅の顔を思い切りつかんで口をふさぐと、
「ふぉうぇんふぁふぁいふぇもふぉんとにふふぁいならろこらへんふぁふふぁいのふぁふゃんとふぃってふぉふぃふぉごふぉご」みたいなわけのわからないことをもごもご言った。心底うるさい。

「新羅、あいつなんかもめたとかそういうことは言ったりしてなかったか」
口をふさいでいた手を離してそう問うと、はあはあとわざとらしく息を整えたあとで眼鏡をかけなおし新羅はこう言った。
「いいや?大体あいつの場合もめごとなんかしょっちゅうだろ。いちばん目立ってるのは君とのことだ。それ以外にもたくさんもめごと抱えてるだろうねえ。あいつもなかなか厭な男だから」
「んなことてめえに言われなくてもしってんだよ。あー・・・」
「なに?そんなに静雄が悩んでるなんてめずらしいね。しかも臨也に関することだなんて、僕はなんと言ったらいいか、この分だと片目どころか両目が飛び出して目玉親父になりそうだよ」
「てめえもなかなか厭な男だよな。俺だってんなことわかってんだよ。でも・・・」
「でも?」
「・・・いや。わかんねえ。・・・あー・・・あああ、むしゃくしゃする。ノミ蟲の野郎、ぶん殴りてぇ」
「なんだかねえ。そんなに気になるんなら訪ねればいいんじゃないの、直接」
「直接?」
「ああ、君は臨也の家をしらないか。いいよ、教えてあげる。たしか新居のおしらせが来てたはずだからね」
そして俺は新羅にもらったメモを手に、新宿へやってきた。ビル風に吹かれながら顔を上げる。目の前にそびえたつ高級そうなマンション、それが臨也の住居のはずだった。

作品名:callingcalling 作家名:坂下から