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滋養誕生秘話(笑)

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ゴッ!!

急に小十郎の頭が後ろへ引っ張られるかのように動いた。そう、小十郎の額に政宗の振り回していたニンジンが当たったのだ。徐々にその部分が赤くなっていく。
「・・・HA!小十郎、顔が面白い事になってやがる!!」
楽しそうに笑う政宗に対し、小十郎は徐々に怒りを露わにしていく。
「政宗さま・・・食べ物は粗末にしてはならないと申し上げたはず。ご理解いただけていないようなので、今一度学びなおしていただきましょう」
狂気を秘めた笑みを浮かべ、小十郎が一歩ずつ政宗に近づく。これにはさすがに危険を察した政宗。足元に転がる野菜に手を伸ばす。そしてそれを小十郎に軽く放り投げた。両手で受け止める小十郎。彼に対して政宗が口を開いた。
「小十郎、小言はそれで俺に勝てたら聞いてやるよ」
政宗が小十郎に投げたものは葱だった。同時に政宗は自分の武器として牛蒡を手に取っていた。これでは勝負は明らかだ。いつのまにか人が集まり、彼らの話しの行方を見守っていたが、誰もが小十郎を不憫に思い、その名を口から洩らしていた。横目で彼らを見つつも、政宗はかまわずに先に進めた。
「俺が勝ったら野菜の事は黙認しろ。You see?」
葱を片手でしっかりと握り、一度瞼を閉じて深く息をする。目を開け、政宗の問いに答えた。
「承知いたした。政宗様、覚悟はよろしいでしょうか」
その眼光は鋭く、獣を射殺しそうだ。政宗が口笛を吹く。そして牛蒡を肩の上で構えた。次の瞬間―――

作品名:滋養誕生秘話(笑) 作家名:ギリモン