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2003年度龍騎短文まとめ

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「うん、じゃあ待ってるよ」
「ありがとうございます」
「ははっ」
 
「お待たせしました」
「へー。何これ、バレンタインメニュー?」
「ああ。ココアに生クリームを浮かべて、アラザンとカラースプレーを散らしてある」
「こっちのマシュマロとスコーンは?」
「添え物だ」
「ステーキじゃないんだから。浸して食べるの?」
「ああ。お好みによりジャムがつきますが」
「じゃあ、クランベリーある?」
「はい」
「どうでもいいけど丁寧語と普段語ちゃんぽんになってるよ」
「・・・・ここではどんな風に接すればいいのか分からない」
「らしーね。・・・・ああ、ところでさ」
「ん?」
「ごめんね呼び止めて。あのさ、これってチョコの代わりだって思っていいの?」
「・・・・・・・・・」
「ん?」
「ああ」
「あはは、嬉しいよ。」

■2003/02/22 (土) 芝浦+手塚 (願い事・2)
「じゃあ俺が勝ち残ったら・・・・」
「何みゆきちゃん俺のこと殺す気なの?」
「・・・・・・・」

■2003/02/22 (土) 芝浦+手塚 (願い事・1)
「ライダーバトルに勝ったら そうだな 永遠の命でももらおうかな」
「なぜ?」
「絶対無理だから」
「・・・・・」
「あ、平気だって心配しなくても。ちゃんとみゆきちゃんの分も永遠もらうからさ」
「願い事は一つだけだったろう」
「孤独だけしかない永遠に何の意味があるのさ」

■2003/02/22 (土) 芝手
みゆき、ちゃんを。
ひきさいてひきさいてひきさいて、バラバラにしてしまって汚しつくして踏みつけて誰にも眼もくれられないくらいになった彼を、それでも俺はきっと好きだから、
そうしたら、俺はこんな不安に身を焦がされることもなく、安心して彼だけを見て彼だけを抱いて、朝も夜も一秒も離れないで生きていけるのかもしれない。
汚されて彼は泣いて怒って俺を憎んで、俺だけしか見ないようになってくれるのかもしれない。

■2003/02/21 (金) 浅淳
挑発的な眼を、している。
いつもいつも人を小馬鹿にしたような眼をしている。
チビのくせに下から人を見下すような、その眼が気に入って近づいた。
眼を閉じると、現れるのは実際以上に幼い顔。
面白いと思うでもなく思ってソファーでうたたねをするのを眺めている。
いきなりその眼がぱちりと開いた。
「何?」
「いや?」
「ふうん」
答えていないのに何かを納得したように笑う。
いつから気付いていたのか、ただ単にひどく寝起きがいいのか。
後者ではとりあえずないだろう。
起きると同時に幼い子供のそれは隙のない生意気なものに変わる。
「あんた俺の眼好きだよね」
「あ?」
「そらさないじゃん」
「・・・お前がずっと見てるんだろう」
そう?と、どうでもよさそうに笑った。
「なんだ。マジで好きならさ」
「うん?」
「一生眼ぇつぶって生きてってやろうかと思った」

■2003/02/20 (木) 芝手
「みゆきちゃん、俺のこと好き?」
「ああ」
その答えは本当だ。
俺たちは愛しあってる。・・・・今、は。
「俺のこと、一番好きなんだよね」
「ああ」
頭を撫でる手に嬉しそうに笑ってみせる。
お返し、とはしゃいでその体を引き寄せる。
「ずっとこうしていたいね」
「ああ」
台詞はいつだって望む形で終わる。
『こうしていよう』と言うことはない、多分言っても彼は頷かない。
明日。明後日。一週間。一ヶ月。半年。一年。
どんな近い未来にも君と俺が共に居る確証はない。
嘘でもいいから永遠を誓うべきだろうか。
嘘と知りながら約束を重ねるべきだろうか。
そうすれば一秒でも長く二人でいられるのだろうか。
永遠に一緒にいたいと願うことはできてもそれを口にすることはできない。
俺たちは多分お互いに誠実でいようとするあまりに破局しか見ることができないでいた。

■2003/02/20 (木) 芝浦×手塚
昨日と今日で俺は何も変わっていないけれど、『本当の俺』を知ってしまったらきっと君は俺を嫌悪する。
君に懐く俺と人を殺す俺は同じものなのに、きっと君は俺を許さない。
それが怖くて口を閉ざす俺にも、多分君は怒るのだろう。
綺麗に生きるなんてできないのに君が恋しくてたまらない、願っても願っても行き着けない領域の人だと分かっているのに。

■2003/02/19 (水) 芝手
「今日さー、花鶏に行ったら城戸に『お前あんまり手塚引っ張りまわすのやめろよ』って言われちゃったよ」
「そうか?」
「あいつ絶対彼女いないよね。付き合ってから三ヶ月くらいが一番ベタベタしたい時期って言うのにさ」
「そうか」
「まあ俺は三ヶ月といわず1年のうち360日ぐらい一緒にいたいけど」
「俺は」
「ん?」
「残りの5日も一緒にいたい」
「・・・・・・そうきたか。」

■2003/02/18 (火) 芝浦
彼が不器用に俺を呼ぶたびに救われる気がするといったら多分どんな人間も笑う
けれど俺を救う彼だけは真剣に聞いてくれるだろうから
だからもういいのだ。

■2003/02/16 (日) 芝手
子供はいつだって考えなしに残酷で、そしてとても考えなしに優しい。
「何考えてんのみゆきちゃん」
「・・・大したことじゃない」
「ふうん。あのさあ」
「何だ?」
「好きだよ」
残酷さと優しさは同じところにある。
そのどちらにも傷つく俺がいる。

■2003/02/08 (土) 芝浦+手塚
「みゆきちゃんて綺麗だよね」
 独白
「そんなことはない」
 否定
「そりゃ綺麗な人間なんていないけどさ、割と綺麗っていうか、綺麗でいようとしてるとこが綺麗っていうか」
 追求
「?」
 疑問
「そーゆう分かってないとこが綺麗なんだよ」
 結論
「お前は、真っ直ぐだな」
 提示
「は?俺が?どこが」
 嘲笑
「そういう分かってないところが」
 笑顔

■2003/02/08 (土) 芝手
俺が死ぬときにあんたも死んだらどこまでも一緒ってことになるのかな、分かってるよ誰だって一人ぼっちってことぐらいさ、だから聞かせてよねえ手を繋いで一緒に死んだらずっと二人でいられるの?

■2003/02/08 (土) 芝浦
いつも困らせてばかりいる。
わがままを言うたびに、これで彼が本当に怒りはすまいかと神経をとがらせる。
けれどもっと近くにいたくてもっと見られていたくてもっと声を聞きたくてたまらない
欲求は連続的な構造を持ち、連鎖をなしている。

■2003/02/08 (土) 不安になるのは
どこか遠くを一心に見つめる彼にだ、飛び立つことだけ念頭に置いた鳥のように。

■2003/02/08 (土) 真司
いないんだよ死ぬために生まれた人間なんて、だって死ぬために出来た人は生まれる前に死んでしまって、最初からなかったことになってしまってて、だから君も僕も生きるために生まれてきたんだ。生きるために。

■2003/02/05 (水)
あの日、たったそれだけのことが悲しくて、たまらなかったんだ

■2003/02/05 (水)
間違った前提の上に間違った推論を重ね出た答を真実だと信じ込もうとする。気休めが必要だ。少なくとも、今は。