二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

2004年度龍騎短文まとめ

INDEX|2ページ/8ページ|

次のページ前のページ
 

どうでもいいって言って。俺のことなんてどうでもいいって思って。
嘘。どうでもいいとか俺のために何か思うこともしないで。いつだって俺のことを忘れていて。
俺が電話したらやっと存在を思い出して、忌々しいみたいにちょっと眉をしかめて、そして不快になるだけの会話をして。
「須藤さん」
ねえ、今電話していい?
「須藤さん」
なんでもいいからすぐそばにきてほしい、あんたに好きって言って馬鹿を見る目で見られて軽く嫌悪されて楽しくなって笑いたい
あんたは頭おかしいから俺の言うことわかるでしょ?

■2004/07/07 (水) 七夕芝手(in花鶏)
俺が彦星なら絶対七夕は晴れなんかにしないのに、笹を何本飾られたって何百本飾られたって絶対晴れなんかにしないのに、そんで叶えてやらなかった願いの数だけこの人を幸せにしてあげるのに。
「みゆきちゃん、今日は晴れそう?」
「え?」
「今日の夜は晴れそう?」
「ああ」
「そう、つまんないの」
「なぜだ?」
物語の中の男がせめて自分と同じくらい嫉妬深いならまだマジメにこんなことする気も起きるんだけどね。
「ほら芝浦、願い事書いたか?もうみんな書き終わったんだからな!早くつるせよ!」
「分かったようるさいな!ちょっとは黙ってなよ、まとまる考えもまとまんないよ!」
「そんな大げさに考えるもんじゃないだろ!願い事をかけばいいんだよ」
「へえ、じゃあライダーバトル勝ち抜きとかもいいわけ?」
「夢がないなあ!もっと壮大なこと願えよ!」
眉を寄せての不満げな顔と声に、おいおいこれくらい壮大な夢もないだろうとつい笑った。
そんな俺を見る恋人に今度はにっこりと笑ってやる、
心配そうな顔しなくていいよ、勿論願うのは君との未来だけ、こんなちゃちい笹にくくりつけるのは重いから書かないけどね。
「おーおーがーねーもーちーにーなーりーたーい、っと」
「これ以上か?」
ぼそりと呟いたウエイターの言葉は聞こえなかったことにした。

■2004/07/03 (土) 手芝
失いたくないと呟いた芝浦の手が震えているのに気づいたときに、初めて彼をいとしいと思った。

■2004/07/03 (土) 芝手
いつも別に幸せではなかったけれど、彼の求めに応えたときに嬉しそうにされるのが好きだった。
彼は俺を見て幸せそうに笑った。俺にはそれだけで充分だった。この毎日が続けばいいと思った。
何も考えず何にも邪魔されず誰にも咎められず家族のように友人のように恋人のように、とりあえずお互いがお互いの大切な存在であるとだけ確認して生きていければもうそれだけで何もいらなかった。

結局自分には自分たちには何一つ許されることはなかった。

■2004/06/15 (火) 芝浦
何もかもどうでもいい、と思うようになったらとても生きるのは楽になったけれど俺は穏やかになったけれど人とうまくつきあえるようになったけれど彼は悲しい顔をすることが増えた。

■2004/06/14 (月) 芝手
どこか遠く遠く誰かに守られて綺麗でいられるくらいなら、俺につかまって汚されて壊されてどこにもいけなくなってしまわれたほうがいい。
俺は綺麗なあなたが好きなのできっとそういうのはとても悲しいだろうけど、でもあなたを失うことが一番嫌なので(あなたを見れなくなることが)(話せなくなることが触れられなくなることが存在を確認できなくなることが俺はこの世で一番嫌なので)そうなるくらいなら壊す痛みに耐えられる、うん、多分、きっと。
壊れたあなたでも抱いていられたら幸せな気がする。俺はもしかしてあなたなんて好きじゃなくて俺が好きなのかもしれなくて、でも俺が幸せになるにはあなたは必要なので、どうしても生きていて俺の側に近くに、できたら隣に、いてくれないと俺はますますおかしくなっていってしまいそうででも別にそれはよくて、
だからつまりあなたが俺の隣にいてできたら笑っていれば何も問題はない、ただもしかしてそれはあなたにも俺にもひどく痛いことかもしれないけど。

■2004/06/08 (火) 学園龍騎(サノサト)
「うわあ猫がいる、かーわいー」
(何この人。昼寝のジャマかも)
「おいでおいでー。ごはんあげるよ」
(・・・ごはんは欲しいかも)
「うわあ素直に来た。かーわいーなー」
(それはいいからごはんかも)
「ん?ああハイハイおなかすいてたんだねー。何食べたい・・・」
(うん、まあ味が濃いけど悪くはないかも)
「うわあ何こいつ俺のメインのえび天一番に食っちゃった・・・! どうすんだよもう俺ごはんしか残ってないじゃん!」
(猫が魚介類を好きなのは仕方ないかも)
「あーあ・・・」
(・・・てんぷらひとつでそこまで落ち込まないでほしいかも)
「あれ、慰めてくれるの?」
(ちょっとぐらいなら撫でさせてあげるかも)
「うわあ・・・君けっこう毛並みいいんだねー。誰かに可愛がられてるのかなー」
(香川先生にたまに可愛がってもらってるかも。先生はとてもいい人かも)
「あはは、何ニャーニャー言ってるの? 撫でられてうれしい?」
(猫心がわからない人かも)
「よく見るとほんとに可愛いなー、ねえ、君、俺んとこの子にならない?」
(冗談はごめんかも)
「ほんと可愛いなー、頭はいいし大人しいし、言うことないんじゃん?」
(それは当然かも)
「あれ、寝っ転がっちゃった、おなかもなでていいの?」
(そんなはずないかも。ただの昼寝の続きかも。君が勝手に撫でてるだけかも)
「ゴロゴロ言ってるー。うんもう可愛いからえび天のことは許しちゃうよ」
(それも当然かも)
「気持ちいい? 俺の子になったら毎日ごはんあげるし撫でたげるよ?ねえ俺んちにきなよ」
(別に期待しないかも)
「うわあ手なめてきた。俺の言うことわかるの? かわいいなー」
(ちょっとしたお愛想かも)
「ね?キマリ。今から俺の子だよー。名前どうしようかなー」
(冗談じゃないかも)
「あれ、逃げる?俺のこと嫌?嫌じゃなかったらこのまま抱かれててよ、大事にするからさ。絶対」
(別に君のことは好きでも嫌いでもないかも。おなかがいっぱいだから抵抗がめんどくさいだけかも)
「好きだよー。かわいいなあ、しっぽ揺らしてお返事?」
(相手にしてられないかも。もう本格的に寝ちゃうかも。大事にするなら勝手にするといいかも)
「ずっと一緒だからね。」

「芝浦ー。俺裏庭の猫と仲良くなっちゃった」
「見てたけどあれ友達っていうか下僕だよね」

■2004/05/18 (火) 芝→手
「あんなやつら死ねばいい」
「なんてこと言うんだ!」
「その方があんたのためだよ! なくさないと何も分かんないんだあんなやつら。どのくらい大切だったかとか、自分がどんだけのことしてたかとか。あんなやつらのためにあんたがそこまでする必要ない!ねえ俺んとこきなよ。俺なら分かってるよ、あんたがどんな人間でどんだけ誠実でどんなに自分と無関係なやつのことまで本気で心配するかとか、全部分かってる。大切にしてあげるよ。ちゃんとあんたを分かってあげる! あんたは報われたくないの!?」
芝浦は縋るような切実で俺の腕を掴んだ。
「・・・・それは、自分がしてほしいことなんじゃないのか」