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みとなんこ@紺
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いと小さき世界は廻る

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第二話









扉の前で大きく息を付く。――――と。再度、辺りに人影も気配もない事を確認した。

長かった。

漸く、ようやく願い続けてきた事が叶う。
あの男に地に伏せさせる事が出来るのだ。

男は待つ事には慣れていなかった。
今まで欲しい物はすぐに手に入れてきたし、それをするだけの力を最初から与えられていた。
その力を振るうのに疑問を覚えた事はないし、それによって誰かの道行きが歪んだとしても、罪悪感を感じた事もない。
力のない者が力ある者に虐げられるのは当然の事であり、弱者が強者に従うのは当然の事。
そして自分こそはその強者の位置にしか座した事はなかった。

だが、あの日。
自分を支え続けていたその理念は、根底から覆される事になった。

そうして思い知らされたのだ。

自分は、あの蒼の前では弱者にしか過ぎないのだということを。