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あぶりだし

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 数日後。
 同じように、憎らしいほどによく晴れた日だった。
 僕はまた例の蝙蝠傘をさして、炎天下を歩いていた。何の予感があったわけでもなく、ただ単に近道だからといういつもの理由であの公園に入り込み、僕は彼と再会していた。
「あ」
 傘に見覚えがあったのだろう。
 木陰を抜けるや否や、彼はこちらを見つけて指さしてきたのだった。
 僕はと言えば、暑くて早く帰りたかったこともあり、視線を返すだけにして足を止めることすらしなかった。それでも彼は気にした様子もなく、ぷらぷら手を振って僕を見送っていた。
 変な奴。
 
 
作品名:あぶりだし 作家名:Physarum