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赤木とのやりとりでつい忘れてしまいがちだが、赤木は紛れもなく十三の子どもで、制服を着て学校へ通う、本来ならまだまだ親の庇護を必要とする年齢なのだ。そのことを、赤木のまだ若い声の震えや触れてくる指先の柔らかさからよく解っているつもりなのに、次の瞬間頭から煙のように消えていることがある。それがなぜなのか、市川には未だに答えはつかめないままでいる。もう冬になるというのに。