短いのまとめ
臨帝/
臨也さんが愛について訊いてもいないのに語るときは、耳をあまり傾けないと決めている。そうした方が心は騒がないしいらない懸念も湧かないからである。
「愛の重さという単位で量ることは、果たして可能だろうか。向ける眼差しや伝える声音、触れる指遣いから分析しきることは容易に出来るものなのか。正直、真偽を論じるまでもなくどうでもいい。己の愛を受け入れつつ、返してくれたら至福に尽きるよ」
「じゃあご大層な演説はどうでもいいので、臨也さんの愛を僕に下さいな」
「うん、そうするよ」
悪いけど、せっかちにいかせて頂きますからね。
普段妨害を避けていられる平穏に立ち止まるべく、一歩外側を振り返ることを心掛けるのに多少の時間を盗られている。ばかっぷるでいるのも大いに大変で、今更他人同士になるなんてのも土台無理。
臨也さんが愛について訊いてもいないのに語るときは、耳をあまり傾けないと決めている。そうした方が心は騒がないしいらない懸念も湧かないからである。
「愛の重さという単位で量ることは、果たして可能だろうか。向ける眼差しや伝える声音、触れる指遣いから分析しきることは容易に出来るものなのか。正直、真偽を論じるまでもなくどうでもいい。己の愛を受け入れつつ、返してくれたら至福に尽きるよ」
「じゃあご大層な演説はどうでもいいので、臨也さんの愛を僕に下さいな」
「うん、そうするよ」
悪いけど、せっかちにいかせて頂きますからね。
普段妨害を避けていられる平穏に立ち止まるべく、一歩外側を振り返ることを心掛けるのに多少の時間を盗られている。ばかっぷるでいるのも大いに大変で、今更他人同士になるなんてのも土台無理。