桔梗
「ここだけの約束。今、知ってる僕らだけの。強くなろう? あの子が…泣かないように、全てを壊さないように。だから、手段は選ばない。皆で守ろう?」
庄左エ門の言葉に皆頷いた。
ここにいる者達だけの約束
「…こんなところで何やってんの?」
「「「「「乱太郎!!」」」」」
五人に抱きつかれて、乱太郎がよろつく。
「お前を待っていたに決まってるだろ!」
ときり丸が返し。
「もうすぐ帰ってくるかなと思ったんだ!」
と喜三太が笑い。
「もうすぐご飯だよー。一緒にたべようね?」
としんべヱがぎゅっと抱きつき。
「遅いよ? 乱太郎」
と庄左エ門がつぶやき。
「怪我してない? っていうかしてたら怒るよ?」
と伏木蔵が首を傾げた。
「うん。怪我は今日はしてない。それに皆の顔みれたから大丈夫!」
笑う乱太郎に皆ほっとした。
そして。
「「「「「おかえり、乱太郎」」」」」
「ただいま。みんな」
乱太郎はとびっきりの笑顔で皆に笑った。
そんなある日のお話。