二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

幸せの足音

INDEX|6ページ/9ページ|

次のページ前のページ
 

 ユズハの歩調にあわせた、ハクオロの足音。

 いつもは忙しく歩いているハクオロの足音が、今はゆったりとしている。
 一歩一歩確実に踏み出す足取り。

 そこに自分の軽い足音が並んで歩いているのが、ユズハは嬉しかった。

 長い廊下の角を曲がるハクオロに、ユズハは首をかしげる。

「ハクオロ様?」

 ハクオロが進もうとしている方向は、ユズハの部屋とは逆方向。

 確か、自分を部屋まで送ってくれると言っていたはずだ。
 何か用事でも思い出して、見送りはここまでなのか、と少し不安になる。

「ああ、気分転換にな。少し散歩につき合ってくれないか」

「ベナウィの目もない事だし」と付け加えられる言葉に、ユズハが微笑む。
 少しでも長く、ハクオロの側にいたいユズハにとって、願ってもない言葉だった。

「……ハイ」
作品名:幸せの足音 作家名:なしえ