【DRRR】 emperorⅠ 【パラレル】
2.オトの無い世界
その後も、校歌斉唱や合唱の際にも、帝人は口を開くこともせずに歌わずに過ごした。
それでもパニックになるようなことはなく、普段どおりに世界は過ぎていった。
彼の望む望まないを別にして。
そして彼は。
生きる都市伝説と知り合い。
ダラーズと自分の関わりが濃くなり。
再び春がやって来る少し前。
ダラーズが黄巾族と衝突し、正臣が姿を消した。
心の中の大きな支えだったものが1つ、大きく欠けてしまったことに帝人も気付いていたが、それはもうどうしようもなく、ただ正臣を待つと決めた。
でもその穴は、本人が思っていたよりも大きく、深く、その奥に閉じ込めていたものを溢れさせる結果に繋がっていく。
作品名:【DRRR】 emperorⅠ 【パラレル】 作家名:cou@ついった