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Götterdämmerung

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赤林という男のことを調べたのは数年前。園原堂が潰れたのと同時期だった。
その頃はまだ、彼は粟楠会ではなく別の組織に属していて武闘派のヤクザとして名が通っていた。その後、彼が自分の組を壊滅させたという噂が立ち、粟楠会に席を置くことになる。
四木に頼まれて赤林のことを探ったが、これといったものは出てこなかった。いや、出てきたは出てきたが、普通のヤクザだったら潜り抜けている修羅場のことなどで、彼は真っ当なヤクザだった。ヤクザというよりも任侠というところか。
出来ることならば帝人は彼に接触してみたかったが、上位討ちの過去がある者と関係を持つと、自分もそういう可能性があると疑われることもある。四木がそう早計な人物だとは思わないが、危ない橋を渡る気のなかった帝人は、自分から赤林に近づくことはしなかった。
だが、それは思っていたよりもずっと早くやってきた。
それも向こうから。



作品名:Götterdämmerung 作家名:はつき