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恋した相手は、敵になりました

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おたがいの唇が軽く触れあっただけ。
でも、それだけでも充分。
心が揺れ動いて、異なる極の磁石みたいに相手に引きつけられる。

好きだと思う。

だけど。

「ぬおおおおおおおおおお!!」
神楽は吼えながら、勢いよく身体を起こす。
とっさに沖田は反応できなかったらしく、その顔に神楽は頭突きをくらわせた。
沖田はバランスを崩して、うしろへと飛ぶ。
すかさず、神楽は立ちあがった。
さらに床を蹴って、武器である傘が落ちているほうへ行く。

神楽!
オメーにまかせた……!
銀時の声が耳によみがえる。

神楽は床に落ちていた自分の傘をひろいあげた。

うん。
銀ちゃん。
まかせるアル。
心の中で、そう返事する。

大切なひとたち。

私はあのひとたちを裏切るようなことは絶対にしない。

それが自分の誇りだ。
そう強く思う。
だが、胸が押しつぶされたような痛みを感じた。
しかし、それを振り切って、身体の向きを変える。
沖田のほうを向く。
その顔を見すえて、神楽は武器をかまえた。

沖田も武器を手にしていた。
「……結局、おまえとはこうなるんだな」
冷静な声で言い、刀をかまえる。
隙はどこにもない。
射るような鋭い視線を向けてくる。