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これもいわゆる運命の出会い?

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それからの帝人の行動は自分でも絶賛するほど俊敏だった。頭と腰の痛みを抱えてのことだったので、褒めてもらってもいいぐらいだと帝人は思う。
おそらく青年のものであろう、羽織っていた白いシャツを脱ぎ(お約束通り下は穿いてなかった・・・)、床にばらかまかれた(これがもう生々しかった)下着と服を取り、ささっと着替える。
そして丸机にちょこんと置かれていた自分の荷物を抱えて中身を一通り確認してから、未だ目覚めない金髪イケメンを置いて、部屋を出た。




(無断外泊してしまった。・・・・・というか僕、初めてだったんだけど)
宿舎までの道のりを頭と腰の激痛に耐えながら風のように走り抜ける帝人はちょっぴり凹んだ。
(いやいや初めてがあの金髪イケメン・・・じゃない、えーと平和島静雄さんで良かったんだようん多分)
だって素直にかっこいいと思えるひとだったし、強かったし、意外と優しかったし、大人だったし。
これも一つの経験だ!とかなり自分に言い聞かせ無理やり納得する。情けないというなかれ。
漸く見えてきた宿舎を見つめながら、帝人はもう一度あの青年の顔を思い出す。
顔は、好みだった。金色の獣みたいで本当に格好良かった。
だからきっと酔ってはいたけれど、自分は拒まなかった。そして多分彼も。
さらに記憶を掘り返そうとすれば、必然的にアレなものまで思い出してしまい、慌てて首を振った。
帝人は宿舎の門を通り過ぎ、ぐるりと自分の部屋の近くまで足を伸ばす。
(たしか、このあたりだったはず)
足を止めた帝人は宿舎を囲むコンクリートの壁をよじ登る為に腕を伸ばした。
そんな、軍で学んだものを最大限に生かして壁を乗り越えた帝人を待ちうけていたのは、日本刀を片手に携えた同室で友人の園原杏里で、帝人は腰の痛みを忘れてその場で土下座するはめになった。
(自業自得かもしれないけれど、理不尽だ!)






でも、平和島静雄って、何かどっかで聞いたことある名前なんだよなぁ。どこだっけ?