この感情は災厄でしかない
翌朝
「おはようございます」
杏里は昨日の髪留めを着けて登校した。
「おはよう、園原さん」
「はよーっす」
やはり帝人は髪留めを着けてきていて、杏里まで着けているものだから正臣もポケットから出して着け始めた。これで3人お揃いである。
「あの、今日、プリクラ撮りに行きませんか? 昨日は撮れなかったので」
「俺は良いぞー」
「うん、じゃあ行こうか」
お揃いで、並んで登校して、杏里はとても幸せだった。
「しっかし珍しいな、杏里から言い出すの」
「はい、あの人に目に物を見せてやろう、って罪歌と意見が合いまして」
「園原さん!?」
「杏里!?」
「……冗談ですよ?」
「杏里……、キュートな笑顔が恐怖で台無しだ」
「何で疑問系なの……?」
今日も平穏だ、多分。
作品名:この感情は災厄でしかない 作家名:NiLi