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"忘却は罪"と忘れること勿れ

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「…」
「ひばりさ…」
…全て嘘だと、言って
そう語る彼の瞳が泣きそうな僕を捉えた。瞬間、
ガサガサッ―
「いたぞ!」
「撃てぇっ!!」
「綱吉!」


―パァンッ


聞き慣れた銃声
嗅ぎ慣れた硝煙
見慣れた…赤
すべてが過去の記憶を酷く揺さぶる
『―綱吉っ!!』


夢中だった
彼を護るのに必死だった
約束を守る為なら、と死ぬ気だった
右肩が酷く熱くて、あぁ撃たれたんだ、と思った
その後に銃弾が太もも、頬を掠り、立っていられなくて倒れ込んだ
生温かい液体
徐々に奪われる体温
…その後のことはあまり、覚えていない
でも
途切れゆく視界の端で、橙の炎が上がったことだけが今でも目に焼き付いてる