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"忘却は罪"と忘れること勿れ

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「あなたは馬鹿だ」
「…うん」
「はぁ…ここから今すぐ逃げますよ」
死ぬほど嫌ですけど、今日だけは肩を貸してあげます
六道の肩を借りて僕はゆっくりと立ち上がる
最後に見たのは彼の炎のような、燃え盛る夕日だった





「…っく…雲雀さ…っ」
「綱吉くん」
窓もない密室で泣いていたオレの目の前に霧が広がった
中から聞こえてきたこの声はまさか…
「骸…さ…?」
「綱吉くん、最後の確認です」
骸さんの表情はいつになく険しい
きっと、万一の事を恐れているのかもしれない
でもね、そんなの…確認するまででもないよ
自分の過去を聞かされても、昔の自分を待っている人がいても、やっぱりオレには…
『綱吉』
変わらず差し出されたあの掌の温もりが、優しさと、ほんの少しの悲しさを含んだあの眼差しが忘れられない
あの人への想いが忘れられないんだ
例え選んだ道が茨の道でも…あの人さえいればいいって思うオレはもう、昔のオレとは違う
決して迷わない、後悔なんかしない。
だからもし神様がいるのなら――
もう一度罪を犯すこの哀れな男を、どうかお許し下さい
そして、
「骸さん、オレ…」
もう一度だけ機会をお与え下さい
全てを…終わらせる為に