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"忘却は罪"と忘れること勿れ

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『ツナ!』
『10代目っ!!』
…繰り返される、同じ夢
遠い昔の、魂の奥底を揺さぶる温かな懐かしい記憶
あの日まで、確かに自分はその場に存在して、それが当たり前だったのに…今はそこに現実味が、これっぽっちも湧かない
自分が変わったことで未来も変わった?
過去への想いが変化した?
それでも、
『…綱吉』
差し出されたあの人の手の温もりだけは、今と変わらなかった

「つっなよーしくぅんっ!」
「骸…さん」
「おや?今日は独りなんですか?」
「うん…ちょっと、独りになりたくて」
「もしかして、雲雀くんから過去の事とか聞きました?」
嘘を言う必要がないので、正直にこくん、首を縦に振った
「…今までずっと、オレに隠し事していたなんて、知らなかった」
「まぁ…僕達にも色々、事情がありましたから」
「雲雀さんのこと…信じてたのに」
「まさか君…そんな事で雲雀くんを嫌いになっちゃったんですか?」
骸さんの驚いた顔
「っ…」
嫌いに、なった…?
そんなわけ、ない。むしろ―
いっそのこと嫌いになれたら良かった
苦しい、苦しい…手に届かないものを恋い焦がれる苦しさ
ねぇ、雲雀さん…
まるで溺れたみたいに、空気が肺に入ってこないんだ

「こんばんわ」
忌々しい夜の到来とともに、六道骸がやってきた