二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

ささめゆき

INDEX|29ページ/42ページ|

次のページ前のページ
 

 こいつは俺のものだ。
 俺だけのものだ。
 そんな想いが湧きあがってきて頭を支配した。
 上半身を落としていき、顔に顔を近づけていく。
 けれど、唇に触れるまえに押さえつけていた手がずれてしまったらしく、桂に押し戻された上すかさず平手打ちされた。
 無理な体勢から放った平手打ちだったからだろう、たいして痛くなかった。だが、正気にもどるには充分な痛みだった。
「ふざけるな!」
 呆然としている銀時に桂は言葉を鋭く投げつけた。
 銀時を睨む桂の眼には強い意志が宿っている。
 その強い意志を無理に曲げることはゆるされない。
 銀時は桂を見おろし、その双眸をじっと見る。
 そして。
「おまえ、俺のことどう思ってるんだ?」
 そう問いかけた。
 桂が驚いた表情になった。しかし、すぐにその表情は引き締まり、その眼はふたたび銀時を睨んだ。
「……では、おまえは俺のことをどう思っているんだ?」
 質問を返された。
 その質問に答えようとして銀時は言葉に詰まる。
 自分は桂のことをどう思っているのだろうか。
 わからない。
 銀時が戸惑っていると、桂の眼差しが少し穏やかなものに変化した。
作品名:ささめゆき 作家名:hujio