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ささめゆき

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「どこ行くんだ?」
 銀時は桂の背中に問いかける。
 桂がふり返った。
「厠だ」
 嫌そうな顔をして短く告げた。
 あ、と銀時は思う。
 桂を煽ったのは自分だった。
「ちょっと待て!」
 慌てて立ちあがり、障子を開けかけていた桂を止める。
 動きを止めた桂に追いつくと、背中を抱いた。
「……疲れているんだろう?」
「いや、なんかもう元気になった。俺、若ェし」
 一瞬、強く抱き締める。
 すると。
「まったく、おまえは勝手すぎる」
 呆れきったたように言いつつ、桂は銀時の胸に背中を預けた。









作品名:ささめゆき 作家名:hujio