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　こ暫くのぐずぐずとした気持ちが嘘のように晴れやかな気分だ。彼に会えると思うだけで心が弾んで仕方ない自分に心底呆れながらも、それが素直な気持ちだから仕方がないとも思う。もちろん不安がないといえば嘘になるが、それを補ってあまりあるほど、半助に会いたいという気持ちは大きかった。
　とはいえ、まだ夜まで時間はある。喜びと不安で様々な方向に弾む気持ちを抑えつつ、利吉は先ず日常のほうをこなすべく、大学へ行く準備を始めたのだった。