二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

狂い咲き 壱

INDEX|2ページ/3ページ|

次のページ前のページ
 

漆黒の瞳が大きく見開かれる。
驚き…怒り…悲しみ…どれも違う。

「イヴァンっ!?」
ダンっ!とドアが勢いよく開いた。
三日月形の飛び出た髪の毛が揺れる。
「……アルさん…?」
「やっほー♪」
「君…菊に……何を吹き込んでるんだい?」
「何って…まぎれもない、事実だよ?」
「き「アルさん…それ…本当のこと…なんですか?」
アルフレッド君の台詞に重ねるように、菊君は消え入りそうな声で問うた。
「それは……」


本当ノコト―――


「う、嘘だ…よ…」


嘘をついている―――
無意識の内に私はわかっていました。
貴方がそういう目をするときは決まって…
私を裏切ると―――!


「すみません、お二方。
 今日は帰ってください。」


心の奥底をグサリと突かれた気がした。

ホテル代わりの古民家で休んだあと
オレはもう一度、菊をびっくりさせようと病院に戻ってきた。

―――また来ちゃったんですねぇ
―――ほんと、しょうがない人です。

そう言って笑ってくれると思った。
でも……

―――君さぁ…アルフレッド君に利用されてるよ?


「うん、わかった。僕は帰るね!」
「はい……」
チラリとアルフレッド君を確認する。
放心状態ってとこか。
「アルフレッド君、行こう。」


月明かりが病室を照らす。

―――私は誰を信じれば……
脳裏にあの人の顔が浮かんだ。
―――会いたい…
でも…会えない。
いや、会ってはいけない。
なぜなら…私はあの人に大きな傷を
心にも背中にも付けてしまったのだから……。


「ほんとにいいんだね?
 弟を裏切るなんてするわけないと思ってたけど。」
「あぁ。お前と一緒にいるのはもういやになったある。
 この程度で別れられるなら……安いあるよ。」
「君もけっこう黒いよね…」
「……守るもののためなら、我は何にでもなるある。」
「―――君が耀君に惚れる理由もわかるね。」
「黙れ。」
(ツーツーツー…)

通話が切れた。
でも、僕は笑っていた。
アルフレッド君―第一段階―は完了…。
そして、君の兄さんとあと一人―第二段階―も…!

もうすぐ…もうすぐで
君は―――――

僕のモノ――――!!
作品名:狂い咲き 壱 作家名:狼華