地に墜ちた神3
いたいとか、苦しいとか、そんなのは全然感じない。ただ悲しいという感情だけ。
(ごめんなさい。ごめんなさ・・・・いざや様。僕がそんな、そんな顔をさせてしまっているんですね)
あのときと同じ、あの雨の日と同じ今にも泣き出しそうな顔で僕を見つめてくるいざや様に僕は腕を伸ばす。
けれど、今の僕ではいざや様には届かなくて。くやしくて辛くて、悲しくて。
知らず知らずのうちに、涙が頬を伝ってこぼれていた。
(ごめんなさいごめんなさい・・・・。いざや様。ひとりにしちゃ・・・う・・・)
のばした腕は、いざや様に届くことなく・・・。