2人だけのハロウィン
いつもと何ら変わらない平和と呼べる日常。
俺はパソコンを付けたままソファーへと横になった。
こんな事をしたら、ルートの注意が飛んでくるだろう。
しかし彼はどこかに出かけていった。
今はこの家に俺様一人。
いつもにも増してやりたい放題できるぜ!と思っていたのに…
「くはぁ〜ブログにもたいして書くことねぇし…退屈だぜー」
逆に暇になってしまった。
まぁ…たまにはこんな日もいいのかもしれない。
しかし……
「ブログに書くネタさえないのはなぁ…
俺のブログを楽しみにしてくれている奴に失礼だよな!
なにか…ネタになるようなこと…」
ふと、パソコンを覗き込むとそこには今日の日付が表示されていた。
10月31日
そうか…今日はハロウィンか…。
仮装でもして…誰かの驚いた顔でも撮れば…十分ネタになるよな…。
ルートは出かけてるし…フランシスやアントーニョだと馬鹿にされて終わりそうだ。
かといって、ぼっちゃんは後が怖い…。
……アイツなら…どうだろうか…。
かつて…2人だけでこの日を祝った事があるアイツなら…。
思うが早いか…俺はあの時と同じようにありあわせの衣装で…家を飛び出した。
作品名:2人だけのハロウィン 作家名:雪夏