angel lamp1
「マスター・・・」
掠れた声で呼びかけても、マスターは、僕と目を合わせてくれない。
苛々と髪をかきあげ、ため息をつくと、
「ねえ、やっぱり、もっとちゃんとしたのを作るわよ。こんなに古くちゃ、マスター変更が出来ないかもしれないし、そのほうが・・・お互い、幸せでしょう?」
マスターは、僕をちらっと見ると、肩を竦めて、
「あなたを怖がってる。ごめんなさいね、失礼な人形で」
何と言われてもいい。どんなに罵られても構わない。
何処にも行きたくない。マスターの傍にいたい。
だけど、相手は首を振って、
「いいの。無理もないわ」
囁くような声で応える。それが、余計に恐ろしかった。
怖い。
怖い。
マスターと離されるだけでも、耐えられないのに。
何故、マスターは、こんなことをするの?
僕のことが嫌いになったの?
それなら、いっそ壊してくれればいいのに。
作品名:angel lamp1 作家名:シャオ