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はらだたしいおとな

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「…なに、とか聞いて下さいよ」
「なに、どしたの」
「……………」
「望みどーりに聞いてやっただろ!」
「年下は嫌とかはないんですか?」
「は?」
「さっきの話の続き」
「ああ、女?」
「はい。年下は嫌いなんですか?」

眠くてむずかるふりをして肩に体重をかけるとしっかり支えてくれる。左手で灰を落として、そうだなあ、とつぶやく声が、肌がくっついてるところから振動で聞こえて体の中まで震えた。心臓から震えが這い上がってくるこの感じ。

「うん、嫌ではないな。別に。ある程度近ければ上とか下とかあんま考えねえなー多分」
「…なんていうか」
「なに」
「普段そんなに何も考えないで女の人と付き合ってるんですね…」
「ばかおまえそんな言い方したら感じわりーだろ!年齢なんかより中身をみてんだよ」
「はあ、まあ、大事でしょうね」
「で、おまえはなんなの」
「……え」
「なんでこんなことやたら聞くの?」

体を起こそうとしたら肩をがっちり掴まれているのだった。素早い。首だけで見上げると、デンジさんはたばこを最後に大きく吸い、煙を吐きながらそれを灰皿に押し付けた。目が合って、不覚にも体が燃えるかと思った。で、そんぐらい熱いっていうのは、当然デンジさんの手のひらや肩や目にも伝わるのだった。デンジさんはまた心底楽しそうに笑った。思わず目を逸らす。謝る声は無視だ。しばらくこたつ布団のチェックの柄を見つめていたら、顎をもって上を向かされた。おかしい。こんなのいつもの僕らの距離じゃない。やめて、と声に出したかったけど動いたのはくちびるだけで、肝心の声帯は機能しなかった。この役立たずめ。

「はは、コウキ、顔真っ赤」
「………、な、なに…」
「ん?いやなんか物欲しそうだなって」
「デンジさん!!」
「なんだよでかい声出すなよ」
「ご ごめなさ…あの、もう少し離れて下さ、」
「嫌」
「な…!」
「コウキちょっと黙って」
「いやでも黙ったらデンジさん、」
「俺にチューされたくないの?」
作品名:はらだたしいおとな 作家名:たに