【臨帝】SS【詰め合わせ】
【どうるい】
「これ、どういうこと?」
笑顔でにじり寄る臨也に、その瞳に宿る狂気に、帝人は一瞬ぞわりとした何かが背筋を這い上がる感覚を覚えた。
じりじりと間合いを詰められ、同じ速さで後退る。
「……っ、」
背中に固い感触。
もうこれ以上の逃げ場はない。
「ゆっくり、聞かせてもらおうか?」
(……綺麗、だ)
こんな状況にありながらそんなことを思う帝人も、既にその瞳に狂気を宿している、なんて
まだ、気付いた者はいない。
作品名:【臨帝】SS【詰め合わせ】 作家名:志保