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ふざけんなぁ!! 1

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そんな時だった。
とんとんっと、帝人が小さい手ですりガラスをノックしてきた。

「あー、お湯加減ならいいぜ。それとも温泉の素かなんか入れるのか?」
「うーんと、そうじゃなくって。あのですね、実は私、住む所見つかったんです。新羅先生の中学時代のお友達の方が、家賃二万の物件を紹介してくれたんですよ。後、アルバイト先も一緒に。何でもその方、新宿のとある情報屋さんをやってて、その事務兼家政婦を募集しているんですって。夕方6時から10時まで、時間給が何と2000円。学校が終わってからでも十分働けるし、これで自立の自信ができました。
なので来週末には引越しします。今までありがとうございました♪」


これは正臣の入れ知恵だった。
流石に激情家の静雄だって、すっぽんぽんな状態で爆弾を落とされれば、直ぐに行動できる訳がなく、帝人も安全に用件が述べられるから、このチャンスを生かせと、渋い顔ながら作戦を授けてくれたのだが、甘かった。


「いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃざぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁめぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「きゃああああああああああああああああ!! 変態ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」


ずぶ濡れのままタオルも腰に巻かず、全裸で飛び出してきた静雄に、驚いた帝人が渾身の両手ビンタを彼の顔に食らわし、そのまま家から飛び出したのは当然だった。



作品名:ふざけんなぁ!! 1 作家名:みかる