二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

二年後設定で沖神!

INDEX|15ページ/19ページ|

次のページ前のページ
 

ふいに。
ガッシャーン!
大きな音があたりに響き渡った。
ビルの三階の窓ガラスが割れて、その破片が飛び散り、降ってくる。
様子を見ていた人々は大あわてで逃げていく。
一方、割れた三階の窓から、人が吹き飛ばされた様子で飛び出してきた。
さっきまで人だかりができていた場所へと、落下してくる。
娘である。
その娘は地に叩きつけられるまえに、空中で、くるりと身体を回転させた。
しなやかな身体だ。
足から、綺麗に着地した。
その手には傘を持っている。
髪はツインテール。
可愛らしい外見である。
けれども、まわりにいる人々を一切見ずに、ただビルをにらみつけて立っている、その背中は勇ましい。
神楽だ。
予想したとおりである。
沖田は眼を細めて、神楽の姿を眺める。
だが、神楽は沖田が近くにいることにまったく気づいていないようだ。
少しして、ビルから男たちが出てきた。
皆、浪人風の格好で、刀を手にしている。
数は十人を超えている。
殺気だった様子。
何人か、そうとうな手練れがいる。
そう沖田は感じ取る。
自然に手が腰に差した刀のほうに行く。
まわりにいる人々は巻きこまれるのを恐れて、いっそう遠ざかった。
「お嬢ちゃん、なめた真似してもらったら困るんだよ」
浪人風の男のひとりが言った。
不穏な雰囲気。
しかし、神楽はまったく怯まない。
「なめるわけないアル。むさいオッサンなめるなんて、お金もらってもお断りアル」
べーっと舌を出して見せた。
すると。
「なんだと、テメー!」
「ふざけんじゃねえ!」
浪人風の男たちは怒鳴り、神楽に襲いかかった。
それにも神楽は怯まず、応戦する。
神楽は強い。
だが、敵の人数が多い。
すっと沖田の身体が動いた。
争っているほうへと。
気づいた浪人風の男が進路をふさいだが、沖田はあっさりとそれを退けた。
「なんだテメー!?」
男が問いかけてくる。
「何者だ!?」
そのあいだにも沖田は移動する。
神楽の近くまで行く。
「俺か?」
かぶっている笠をあげ、答える。
「俺ァ、コイツの恋人でィ」
眼を神楽のほうに向けた。
作品名:二年後設定で沖神! 作家名:hujio