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リヲ(スランプ中)
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novelistID. 4543
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時の狂ったその島で

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「俺はヴェーダとの通信および機体の整備にあたらせてもらう」
朝食を食べ終えてすぐにティエリアが言った。
有無を言わせぬその態度はやっぱり俺の知っているティエリアとは少し違うんだなと感じた。
「了解、頼んだぜティエリア」
それに慣れたように兄さんが返事を返す。
ティエリアは昔と変わったと聞いていたがこんな感じだったのかと納得する。

「・・・俺は飲み水を探しにいく」
「昼には戻れよ。気をつけてな」
刹那は昨日と変わらず静かに予定を告げる。

「僕は何か食べれるものを探しに行って来ますね。保存食はできる限り温存させたいし・・・」
最後に見たときは不安に震えていたのに今はもう普段どおりに戻っていた。
「無理して怪我すんなよ?アレルヤも刹那も」
「はい。わかっています」
「・・・・・・」
兄さんの言葉に微笑み返事を返すアレルヤと素直に頷く刹那。

「ロックオン、あなたはどうする?・・・ハレルヤ・ハプティズムはまだしも部外者であるライル・ディランディには監視が必要だと思うが・・・」
まだ信用には至っていないようで俺はやれやれと肩をすくめる。
「機械系等には触らなきゃいいだろ?そんな目くじらたてんなよ」
食後の一服でもしようかと取り出したタバコはすぐにティエリアに奪われてしまった。
「ここは禁煙だ、ライル・ディランディ」
ジロリと見下ろされる。

昨日は言わなかったくせに・・・とも思ったがソレを言ったらまたにらまれてしまうのは明白だ。
黙っていよう。
「んじゃ、そいつは俺が見といてやんよ」
そう言ったのは一人、椅子にも座らず壁にもたれていたハレルヤだ。
「・・・ハレルヤ、酷いこと言ったりしたらダメだからね」
「わぁってんよ。それでいいだろ?・・・ロックオン」
「ああ・・・ライルを頼むなハレルヤ。それじゃ皆、昼には一旦戻ってこいよ」

「それじゃあ行ってきます」
「・・・・・・」
「では俺も行きます」

アレルヤ、刹那、ティエリアが各自の目的のために外に出て行った。
「・・・そんじゃ俺らも行くぞ」
「ああ、わかった」
ハレルヤに呼ばれ椅子から立ち上がった俺に兄さんは気をつけてなな手を振った。
「昼には戻ってくるよ、兄さん」





「・・・・・・でっ、俺らはどうすんだよ?ハレルヤっ!」
無言で森を進むハレルヤについて歩きながらもう何度声をかけたか・・・。

ようやくハレルヤが足を止めたのは海が眩しい砂浜。
「ちゃんと聞けよ。明日には元の時代に戻れるぜ」
「は?」
そんな大事なことをしれっと言われて俺は思わず耳を疑ってしまった。
「今・・・なんて」
「だから明日には戻れるって言ってんだよ。で、俺らが帰ればこの磁気嵐も終わる」
「・・・なんで、そんなことわかるんだ?」
「あ?んなもん俺様の脳量子波の勘に決まってんだろ」
「・・・そうかい。でも・・・そうだとしたら思っていた以上に早く帰れるんだな・・・」
安心する気持ちとは別に残念と思っている自分に驚いた。
「なんだぁ?帰りたくなさそうだな」
人を小ばかにしたような言い方をされてしまっても否定できない自分がそこにいた。

「・・・そうだな。もう少し兄さんと話をしたい。14年ぶりなんだぜ・・・兄さんと会うの」
「駄々こねたって明日にゃ帰るのは変わらねぇ」
「わかってるっ。・・・・・・それじゃさ、」
「・・・んだよ」

「今日はみんなで食事作りとかしようぜ?磁気嵐も明日にはなくなるんだろ?な?」
落ち込んだ矢先にこんな提案をした俺に驚いたのか、
目を丸くさせてぽかんとしているハレルヤの顔が思いのほかおかしくて笑いがこみ上げる。
込み上げるがこで笑ってしまったらきっとタダでは済まないだろう。

「・・・笑いてーんなら、笑ってもいいんだぜ?」
拳を握りながら凄んでくるハレルヤを見た瞬間に我慢できずに吹き出してしまった。