時の狂ったその島で
「遅いぞライル・ディランディ!集合をかけた張本人が遅れてくるとは・・・何を考えている!」
やっぱり目くじらを立てていたティエリアに謝ってから俺も兄さんたちを手伝うことにする。
「兄さん、なにか手伝うよ」
「ああ。シーフードカレーにするかってアレルヤたちと話してたんだよ」
「楽しみだな」
机に置かれたニンジンをピーラーで皮を剥きながら周りを見渡す。
兄さんは慣れた手つきで皮を剥いたジャガイモを一口大に切りそろえている。
ティエリアはスパイスをg単位で計測していてアレルヤはそれを見て苦笑しながら魚介を下拵えしている。
刹那は食後用なのか、腹が減ったのか果物を剥いてみる。
ハレルヤは見学を決め込んだようで椅子に座ってハロをくるくると回している。
「・・・なぁティエリア、それじゃ食うの遅くなっちまわないか?」
「黙っていろ。正確に量らなければ味がおかしくなるだろう」
「・・・良いんですよライルさん。先に具に火を通しておけばそんなに時間もかからないし・・・」
いつものことなのだと言うようにアレルヤは苦笑する。
「りょーかい・・・」