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神谷 夏流
神谷 夏流
novelistID. 17932
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竜ヶ峰兄弟 12月21日更新

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思わぬ援軍はチャイムと共に訪れた。

「兄貴も兄さんも落ち着きなよ」
迎えに出た妹達と一緒にリビングに入ってきた三男は、もはや見慣れた現状に溜息をついた。
三男の幽は長男の臨也を『兄さん』、次男の静雄を『兄貴』で呼び分けている。
「あぁ…悪い」
何となく、幽には強く出れない静雄がバツが悪そうに再び椅子を下ろした。
基本、静雄は自分よりも小さいものや弱そうなものには優しくなれるようにできているのだ。
「俺は落ち着いてるよ。騒がしいのは静ちゃんだけだろ」
この男を除いては。
「てんめぇぇぇぇ!」
「兄貴うるさい」
冷静な一喝。
これでだいたい静雄が静まる。
静雄が静まれば臨也も静まる。
幽が長年の経験から学んだ知識だ。

「で、何でこうなったのか順に聞かせてくれる?」
「…うん」



「なるほどね。帝人は高校進学を機に独立したくて、兄貴たちはそれに猛反対ってわけか」
バリケードになっていたソファを元の位置に戻し、それぞれが思い思いに座っていた。
もう一度繰り返された帝人の告白に場の空気が重くなる。
「俺たちだけじゃないでしょ、君だって反対のはずだ」
「高校で一人暮らしはまだ早ぇんじゃねえか?」
予想どうりの反対意見。それでも、どうしても諦め切れなかった。
「……やっぱり、幽さんも反対…ですか?」


「帝人、一緒にお風呂入ろう」
「へ?」 「「「「はぁぁ!!!!!」」」」

「ちょっ、ちょっと待ちなよ!何で急にそんな話になるんだよ!」
「幽!今はそのっ、かっ、家族会議の途中でだな!!風呂とかそんな!」
((そんな羨ましいことさせるか!))
思考の一時停止からいち早く普及した臨也が慌てて止めにかかり、静雄もワタワタしながらも幽を窘める。
一方、妹達はキャイキャイ騒ぎ出し、やれカメラだ録音だと興奮しっぱなしだ。
「この前、約束したよね?」
そんなの何処吹く風の幽は、座っていた帝人を引っ張り上げてバスルームへと背中を押す。
「う…うん。でも、いいんですか?」
「あんなの気にしなくてもいいよ」

「「兄に向かってあんなのとは何だ!」」