迷惑な感情
2つ目 この気持ちが届けばいいのに
俺が想ってるこの気持ちはどれくらい君に届いているんだろう....
この気持ちが届けばいいのに
新宿にある事務所兼自宅のマンジョンの一室。
机にうつぶせになりながら、臨也はプライベート用の携帯を開いたり閉じたりしていた。
「はぁ...今日も帝人ちゃんは可愛かったけど、なぁ~んで、四六時中だれかが一緒にいるかなぁ~」
本当、帝人ちゃんに近づく奴等殺してやりたい....
物騒なことをつぶやきつつも、携帯の待ちうけになっている帝人を見つめる姿は、熱っぽさを感じる。
臨也を知っている人がみたら、気持ち悪さを感じる表情だろう。
「俺以外が帝人ちゃんの近くにいるなんて、絶対に許されないのに!!帝人ちゃんも帝人ちゃんだよね...俺がいるのにすぐに誰かと一緒にいるんだもん」
いい年して、頬をふくらませながら携帯の画面を見つめる。
「でも....そんないじらしい姿も愛らしくて仕方ないんだから、俺も重症だよねぇ~」
はぁ~と軽くため息をつき、降参というように手をあげながら呟いた一言は慈愛に満ちていて....
本気の初恋に溺れる男がここに一人.....