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ちんぷるんこ
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novelistID. 20227
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昼下がりの魔法使い達は

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「今日のように天気がいい日くらい外に出ようと思わないのか。魔導書を読むだけが魔法使いの仕事ではないぞ。」

総悟の体のずれに従い桂も右に45度ずれれば、目を瞑り静かに、それでいて鬱陶しい口調で話し始めた。

「魔法使いたるもの健康管理も欠かせないからな。貴様はそれを全く理解していない。」

ぺらぺらと饒舌になる桂をちらりと見上げ、総悟はむうと唇に力を入れ眉を寄せた。

――何でィ、そんなこと言いに来たのかよ…俺の淡い期待に謝れコノヤロー。

桂の説教をBGMに、総悟は奥歯が擦り切れてしまうくらい歯軋りをした。
この口が魔法のように総悟の思い通りに扱えればいいのだが、いくら総悟程度の魔法使いでもこればかりは出来ないのである。

「…用は説教だけですかィ。あと窃盗。」

思った以上に冷たい声に、言った総悟が目を見開いてしまう。
その冷たさに凍ってしまったかのようにぴたりと病んだ桂の説教に、総悟は帽子ごと髪をぐっしゃり握り唇を噛んだ。

――俺、スゲー面倒臭ェ奴。



「お前は……本当に素直じゃないな。」

本からちらりと覗く総悟の目に、桂はふっと微笑み手を伸ばした。
きつく握られた拳に触れると、そのまま力任せにぐしゃぐしゃと総悟の頭を掻き回す。

「俺はお前を散歩に誘っているんだ。嫌なら別に構わん。」

総悟の顔がみるみる赤くなるのを見つめる桂の心に、またほんのり甘い風が流れた。