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北野ふゆ子
北野ふゆ子
novelistID. 17748
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【APH/海賊パラレル】海賊王と東洋の秘宝・序【セカ菊・朝菊

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 という東の果ての、小さな国に伝わる御伽噺は、何百年もの時間をかけて海を越え、西の大陸にまで伝わっていく。世界の反対側―西の国々に伝わる頃には、東洋の伝説として形を変えていた。

『大海を越えて東の大陸に渡り、更に東の最果てに浮かぶ極東の地。
 そこには、「東洋の神秘」と呼ばれる宝が眠っている。
 その宝には不思議な力が宿っており、それを手にしたものは、雨を降らせ、雷を落とし、風を読み、地を揺らし、太陽を呼ぶ―天気を自在に操る事ができるようになると言う。』

「つまりは、神になれるということだな」
 はじめにそう言い出した男は、大きな船で海に出た。
 東へ、東へ。極東に向けて。
 船は木と鉄でできていた。
 船にはたくさんの火薬が詰まれていた。
 船にはたくさんの武器が詰まれていた。
 船にはたくさんの仲間が乗っていた。
 船体にしゃれこうべの紋章をつけた大きな船は、そうしてひたすら東を目指した。