ろぐぐぐ!!
*臨帝③
終電を逃しちゃった帝人君。
池袋と新宿の距離とか電車事情とか完全妄想です、よ!
「……臨也さん」
「なんだい、帝人君」
「どうしてくれるんですか!臨也さんのせいで終電行っちゃったじゃないですか!」
「だったら終電が行ってしまう前に帰ればよかったじゃない」
「貴方が何だかんだくだらない理由を作って引きとめたからでしょう!?」
ぷんぷんと怒っている帝人君は俺をきっと睨んでくるけど、正直可愛さしかない。
あぁそうさ、勿論終電を行かせるために君を引き止めた。
だって一秒でも長く一緒にいたいじゃないか。
でも。
君の言う、“くだらない理由”に一々付き合ってくれた帝人君は、本当に優しいよね。
「でも付き合ったのは帝人君でしょ?」
「うっ……それは、」
「それなのに俺のせいにしないでよー」
ぐしゃぐしゃと髪を撫でて軽く笑えば、帝人君はうーっと黙り込んでしまう。
困らせちゃったかな、と少し罪悪感。
でも電車はどうしようもないからタクシーでも呼んで、
「…………さいよ」
「え、?」
「……だか、ら」
「……終電逃したの…臨也さんのせいなんですから、責任とって泊めて下さいよ!」
拒否は認めませんからね!と言い切ってしまうと、帝人君はぷいとそっぽを向いてしまった。
……何それ、何それ何それ何それ!!!
(デ、デレきたー!!!)
「えーと……それでいいの?」
「……駄目、ですか」
「いや、全然」
偽りなんて欠片もない即答に、帝人君は俺の視界の中でほっとした表情をその幼顔に浮かべる。
そんな帝人君に、拒否なんて出来ようか。いや出来るわけないだろ常識的に考えて。
「えーと……じゃ、とりあえずコーヒーでも飲む?」
「……砂糖は、」
「多め、ミルクも入れる、でしょ?」
「……はい」
相変わらず帝人君はそっぽを向いたままだったけど。
その手はしっかりと、俺の手の指を握りしめていたからよしとしよう。
(その日の夜は、まぁお察しの通り)