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とあるアーチャーの銀河鉄道 第一章

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「内から、外に魔力を出さない為に、建物に偽装された結界。しかも、「術式」に「イギリス国教会」流れを感じる。」
おそらく、ここで「聖杯戦争」を行う為の結界なのだろうが、自分を殺そうとした「イギリス国教会」系統の魔術式の中に居るというのは。「因果な物だ。」と本当に感じ入ってしまった。
とりあえず、五感の内水槽で使わなくなってしまった「食感」を感じたいと考え、目に付いた中華料理店、「紅洲宴歳館・泰山」で何か食べようと移動していった。

昼休み、「何であいつが、俺の行動パターンを知っている?」と思いながら、いつも弁当を食べる「生徒会室」に足を運んだ。
柳洞一成が既に来ており入って来るなり話しかけてきた。
「お、聞いたぞ。今頃になって、遠縁の人間が尋ねてきたそうだな。」
「何だ。その話は?」
「違うのか?」
「いや、違わない。」
見るとヤトも生徒会室に入ってきていた。
「ヤト」
「一応、今家庭の事情って物で生きていることの知れた、コイツを今後どうするか、一度家に戻って話さなければならんが、コイツの人なりを報告するので、暫くここにいるつもりだ。」
ヤトが嘘八百を並べていた。「その方が、色々詮索されず良いだろ。」
と、目で合図してきた。
「そ、そうですか。」
「そういうわけだから、暫く行動も一緒にさせてもらうぞ。」
「おいヤト」
「ま、いいじゃないか。やっと会えた肉親縁者なのだから。」
「それで、相談なのだが生徒会長権限で一緒に、弁当を食べていいか?」
「ああかまいませんよ。」
「一成君。すまないな。」
「いえいえ士郎の肉親縁者なら僕は歓迎しますよ。」
アレ?ヤトはどうして一成が「生徒会長」だと知っていたのだ。
それには、ヤトは何も答えず近くのコンビニから買ってきたと思われる、「麻婆丼」を食べていた。
「それは、そうと士郎。お前何か俺に伝言とかあるのではか?」
「ああそうだった。」
そして、話した後何故か身体が軽くなった。

言峰綺礼は、大好物の激辛麻婆豆腐を口に含むも飲み込むことができなかった。別に味がどうとか問題ではない。この心地よい辛さ
こそが、自分を「聖杯」に駆り立てる源なのだから。
しかし、今日は違った。目の前に自分以上の魔力が存在していたのだ。
思えばあの時、この辛さで高揚していたせいか、店の店員に合席をお願いされ、すぐ承知してしまったのがいけなかった。準備があれば良かったのだろうが、自分のプライベート中でいきなりである。
「おや、神父様が私を知っているとは、以外ですね。」
何とか言葉を返そうと、本当は楽しみながら食べる麻婆を飲み込んだ。ダイレクトに喉を通かしたが、その辛さにたえ押さえ声を出した。
「な、何故貴方が?」
「死んだか、どうだか知らんがこの世界でもそこそこ有名らしいな。」
当たり前だ。「協会」「教会」両方の魔術年鑑にその偉大な足跡がしっかり載っているのだ。「魔術学校」に通えば嫌でも覚えさせられる。
「ま、まさか聖杯を手に入れる為?」
そうしたら絶対止めさせなければならない。自分の計画が台無しになってしまうが、正直言って止められる自信はまったく無かった。
「別に「聖杯」などに興味はまったく無い。」
「では何故、貴方ほどの人がこのような辺境の島国に?」
「辺境だからできる、実験という物も在るのではないかね。」
言峰綺礼の血の気が一気に引いていった。もしも、この様な所で、彼の「実験」の為「工房」ができた時点で、自分は大罪人になってしまうだろう。その様子をおかしそうに彼が見ていた。
「これだから、若造をからかうのは辞められないのだ。」
「え?」
「今の私は、ただの旅行者だ。別に「祭り見学」はしても、「参加者」になる気は、今のところ無い。」
言峰綺礼はその一言を聞くと、安堵の表情を浮かべた。
「気が向けば、参加しようかと思うけどな。」
それを聞いた言峰綺礼は、頭の中に「どうしたら、参加したくなくなるか。」という策略を張り巡らしながら、冷めてしまった麻婆豆腐をかき込んだ。
それを眺めながら、アレイスターは味噌ラーメンセットを待っていた。

昼の授業が終わり放課後。士郎はいつものように「備品修理」のため生徒会室のドアを開けると、そこには一成と山のになった「ガラクタ」一歩手前と言っていい学校の備品が集められていた。
「一成に頼んで、片っ端から持ってきてもらった。」
「ヤト」
「なにぶん、時間が惜しいのでな。片っ端から片づけて貰うぞ。」
「鍛えなおす。」事に承諾した以上反論の余地はなかった。
「一成君。早速工具箱持ってきてくれ。」
そういって一成を追い出した。
「それじゃあ、お前の「魔術」をやってみろ。」
「なぜそれを知っている?」
「簡単だ。俺とお前は同じ「魔術体質」だからだ。でなければ、あの話は貴様に持っこない。」
お前から貴様になったよ。いったい俺の事を何処まで知っているのだ?
そんな事を考えながら、近くのビデオデッキを「投影」の「魔術」を開始した。
そして、壊れている箇所を発見、補修しようとしたときだった。
「そこまで。」
ヤトが額に触った。
「その状態をずっと維持し続けろ。」
「え?」
「いちいち、「回路」を構築せず、その「回路」のまま他のガラクタを直していけ。」
無茶だ。
「それくらいできなければ、「衛宮」の姓を捨てろ。元の姓位なら調べてやってもいいぞ。」
「やってやる。」
初の試みだが、そう言われて引き下がることなどできなかった。
そういうと、ヤトは俺の右手首に赤銅色の布を巻きつけた。
「貴様が、ズルをしない様にこれを巻いておく。」
そういうと、生徒会室から出て行ってしまった。
俺は、初めて体内の魔力暴走を感じ始めていた。

〜運命〜

果たして、「運命」は存在するのだろうか?
因果に干渉されないはずなのに、何故彼女は自分に興味を持ったのだろうか?
「アーチャー」に成った自分を、初めて見つけてくれた時の感情が正直嬉しさと、悲しさが「アイツ」にはあった。
今の俺もそうだ。色々迷惑をかけてしまったにも拘らず、何もできず今は、懺悔したい気分に駆られてしまう。
しかし、それを彼女は知らないのだ。ならば、知らないまま協力して貰うのもひとつの手だ。彼女から一つの「未来」を取り上げようとしているが、代わりに新しい「未来」が見つかることを、今は願うしかなかった。

放課後の学校屋上。鍵の方は既に開いていた。
そして、夕日を背に彼女は立っていた。
「遠坂凛」
その姿はかつて自分が「魔術師」として初めて戦ったときを思い出させた。
「レディーをこんな時間まで待たせるなんて、どうかしているはよ。」
「何用だ。遠坂家の女頭首。」
驚いた顔を見せた。「ウッカリン」とはこの事をいう。色々知っている気をしていても、毎回何か抜け落ちているのだ。
今回も、こちらが「この街に住む魔術師の事を知らないでいる。」と勝手に思い込んでしまったのだろう。生憎とこの街を設立した「三家魔術師」位は知っている。そして「聖杯戦争」の行方も知っていた。
ようやく凛の口が開いた。
「なら話は早いは、「「私のサーヴァントに成りなさい。」」」
予想道理のセリフを言ってやったら本当にそのままだったので、大爆笑した。
「は、腹いて〜」