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【銀魂】九兵衛×東城1【女体有】

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「夕食も普通に出てこれるんだろう?ケチャップ奢ってやろうか」

「余計なお世話です、傷が悪化します」


感動を返せ馬鹿野郎。
北大路は東城の不機嫌そうな顔にケラケラ笑いながら部屋から出て行った。
東城はぱたんと後ろに倒れ深いため息をつく。
見慣れた天井を見上げながら、左手で包帯の巻かれた傷を撫でる。

(やけに傷が疼く‥‥)

どくん、どくん、と肩から拡がるような熱さに眉を顰めた。
痛みとはまた違う何かがやけに気になるが
医者はもう大丈夫と言っていたのだから大丈夫だろう。
この違和感もすぐに消える。東城はそう自分に言い聞かせ、布団を頭から被った。













翌朝、チチチチ、と外から聴こえる鳥の鳴き声で東城は目を覚ました。
右肘を軸にして歩は布団から起き上がる。
そして右肩に少しも痛みを感じない事に気づき、東城ははっと自分の右肩を見た。
さらに感じた違和感に歩は恐る恐る両手で着物を摘み自分の胸を覗く。


「っ!?」


己の身に起こったあまりの出来事に歩は悲鳴をあげかけたが
彼の中で一瞬にして此処で悲鳴をあげてしまえば
恐らく自分がこうなってしまったであろう原因を作ってしまった九兵衛が
再び己を責める事になるという事に気づき、寸でのところで悲鳴を飲み込んだ。
東城は愕然と自分の胸を見下ろす。
そこには長年鍛え続けて手に入れた屈強な男の胸板は無く
代わりにふっくらとした脂肪の塊が二つある。それは女の乳房そのものだった。
東城は恐る恐る両手で自分の胸を触ってみる。
すると、ふにっと確かに胸が触られた感覚が身体に走り、その胸は本物なのだと歩に教えた。
真っ白になりかけた頭のまま恐る恐る片手を自分の股にやる。


「っ」


案の定そこにあるはずのものは無くなっていた。
見たくない見たくないと思いつつも、確認しなければならないと歩は下着の中に手を入れる。
覗いてみたそこにあったのは間違いなく女性器そのもので
東城は自分の身に起こったあまりの変化に眩暈を覚え倒れそうになった。
部屋に備え付けられた鏡の前まで腰が抜けそうなまま四つん這いで近づいていく。
鏡に映ったのは東城歩であって東城歩ではない人間だった。
身長的にはあまり変化は無いようだが、腕や足は細くなり筋肉もあまりついていない。
ふっくらした胸に腰の部分は引き締まり、尻は少し大きくなっていた。
そこに居るのは女性。東城は女になっていた。
ただでさえ中性的だった顔も睫毛が長くなったり頬が少し丸みをおびたりと今では女そのものだ。
あまりの劇的変化に歩は愕然とする事しかできない。
こうなってしまった原因と考えられる事はただ一つ、昨日負ってしまった肩の傷だ。
東城は意を決して上半身だけ着物を脱ぎ、なるべく自分の胸を見ないようにしながら包帯を解く。
そこにある傷痕を見て歩はまた息を呑んだ。
貫かれたはずの傷は完全に塞がっていて、縦長の傷痕が僅かに残っているだけ。
しかしそこを中心とするように肌は赤黒くなっており、血管が浮き上がっていた。


「‥‥」


此処で騒ぎ立てる事が出来たならば、どんなに良かったか。
しかし誰かが来れば自分が女になった事は確実に知られてしまい、東城はそう思っていないにしろ
九兵衛は歩に傷を負わせてしまった自分自身をさらに責める事になるだろう。
それだけはいけない。自分が原因で九兵衛を傷つけるわけにはいかない。
しかしこの状況を一人でどうにかできるとは到底思えなかった。
となれば協力者が必要なわけであるが‥‥柳生の者は九兵衛の事以外では口が軽い。
口を滑らせて九兵衛にこの事が伝わってしまう可能性が十二分にあり得るので、柳生関連者は却下だ。
では誰に相談すれば、と考えているとふと脳裏にあの一度見たら忘れられないような銀髪が過ぎった。
そうと決まればと東城は急いで普段着ている愛用の着物に袖を通そうとする。
その時、胸が邪魔になってしまい東城は思わず眉を寄せた。
包帯をさらし代わりに胸に巻く。胸自体そんなに大きくはなかったが、苦しいくらいに締めておく。
着物の方は男性の時と身長は変わっていないので大した問題は無かった。
身体がやや華奢になってしまったせいでブカブカ感はあるがそれ位は我慢しなければならないだろう。

(誰にも見つからない内に‥‥)

そう思った時、部屋の前に人の気配が近づいてきた。はっと息を呑む東城。
足音は歩の部屋の前で止まった。


「東城、起きているか?」

「わ、若‥‥っ!?」


反射的に歩は自分の口を両手で塞いでいた。声も変わっている‥‥!
ただでさえ高めの声がさらに高く柔らかくなっていた。
しかしこの程度なら、低く喋るように意識すれば何とかなるだろう。


「はい、もう起きていますよ」


男の時とは少し違うが、それでもなんとか誤魔化せる程度の音が出た。
九兵衛は襖越しに東城に話しかける。


「身体の調子はどうだ」

「そ、それはもう問題ないですよ!?全くこれっぽちも!もう万全!!」

「‥‥?それは良かった。一時間後には出かけるから、それまでに支度をしておくように。
 腕が上手く動かせないようなら誰か呼んで手伝わせるが」

「だ、誰も呼ばないで下さい!!一人で大丈夫です!」

「‥‥?そうか、じゃあ一時間後に玄関で」


東城の様子に九兵衛は首をかしげつつも、奴がおかしいのはいつもの事かとその場を離れた。
九兵衛の気配が部屋から完全に離れていくのを確認してから、東城は立ち上がった。
愛用の木刀を持ち、そっと襖を開けて周りを見回す。
そして誰の気配も近くにはない事を確かめると、脱兎の如く猛スピードで走りだした。
高い壁を近くにあった木を利用してよじ登り、なんとか屋敷の外へ誰にも見つからずに出ていく。
筋力もだいぶ落ちているらしく、男の時なら楽々越えられる壁も、今の東城にとってはなかなかに疲れるものだ。
東城はもう一度用心深く辺りを見回してから江戸の町へと駆けだしたのだった。











ピンポンピンポンピンポンピンピンピンピンピピピピピピピ


「だあぁあああああ!!うっせーんだよっ!十秒も待てないのか!」


銀時は朝から不機嫌だった。
楽しみにしていたプリンは神楽に食われるし、新八はお通のライブがあるからと無断欠勤。
タマには家賃を要求されて家具を破壊されるしでもう散々だった。
神楽はプリンを盗み食いした後、今日はお妙と九兵衛と遊ぶからと早々に出かけてしまった。
今日はゆっくりと一人で家で過ごそうかと考えていたところに突然のチャイム。
依頼人かと思って腰をあげようとすればチャイム連打。嫌がらせだ。
バァンッと勢いよく玄関の戸を開けると、突然目の前にいた人間に押し倒された。
いや、正しくは押しかけられ銀時が支えきれずに後ろに倒れたのだ。
ゴンッと後頭部を打ちつけ痛みに呻く銀時が薄く目を開けると、目の前にたわわな胸がある。


「〜〜〜〜!?」

「よ、万事屋!助けて下さい!」

「え?いや、ちょ!何!?」

「貴方何でも屋なんでしょう!?」

「ちょー!胸胸胸胸!!」


目の前に人物が誰かもわからないまま胸を押しつけられて銀時は声を上げる。