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エコロジスト≒ノスタルジスト

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・・・・・・今月に入ってから、音楽室のとある楽器が新調された。

以前のものは型も古くかなりの年季が入っており、どこかオカルトめいた雰囲気さえ漂っていた代物だったが
それを毎日のように奏で、また小まめな手入れを欠かさない『ひとりの生徒』の存在により、未だ現役を保っていた。

しかし数週間前、ついに寿命を迎えたのかその音色は突如途絶えた。自分を奏でる奏者の存在も忘れたように、深い眠りについたようだった。
授業で頻繁に使用される楽器であるので、学校側の手配も素早く早々に新しいものが届けられ、役目を終えたそれは引き取られた。
随分古いものであったので解体後 部品などが再利用されることはまず考えられず、一切を廃棄されるものと思われる。


―それはこの学園の創立と同時に運び込まれたもので
代々数え切れない生徒たちを出迎え、また見送ってきた。

かつて在校していた彼らと沢山の“思い出以上のもの”を共にしてきたピアノだった。