二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

こらぼでほすと すとーかー4

INDEX|4ページ/7ページ|

次のページ前のページ
 

 生身で危険なことをするのは、歌姫様が嫌うことだ。MSで暴れて破壊されるぐらいなら、助けられるが、生身は直接攻撃になるから、助からないからだ。そういう行動について、歌姫様も許可はしない。もちろん、キラも、それは反対する。だから、わざわざ出向かなくてもいい、と、デモンストレーションをしたのだ。

「こりゃ、マイアミホリデーは無理だな? ハイネ。」

「ほんとにな、鷹さん。」

 ある意味守られているので、そこから、わざわざ飛び出す必要はない。今回は、これで終わりだ、と、ふたりして笑った。





 さて、ハイネと鷹の作戦が不発に終わった頃、悟空が寺へ戻ってきた。

「ただいまぁー、なーなーさんぞー、そこで、変なおっさんが居たから公園に捨てて来たぞ? あれ、刹那とキラについてるストーカーだよな? 」

「顔も見てないのに判別できるかー、このバカザル。」

「金髪で天パーだった。」

「たぶんな。・・・・・変なこと言ってたか? 」

「あーうーん、たぶん。俺には意味わかんねぇー単語ばっかだった。・・・・・ロックオンさん、俺、自分でやるからさ。」

 制服を脱いで、台所へ声を掛ける悟空に、やっぱり、無事だったな、と、三蔵も内心で胸を撫で下ろす。

「捨ててきたって、どうやって? 」

 悟空が、自分でやるというのを止めて、ロックオンが、ごはんをよそっている。明日の昼にも食べられるだろうということで、ハヤシライスのルーを大量に作ったから、それを、ごはんの上にたっぷりかけて悟空に渡しつつ、質問する。捨ててくるったって、あのしつこいのを捨てるのは容易じゃないだろうと思ったからだ。

「ん? ぶんまわして、投げた。」

「・・・・あ・・・・そう・・・・・」

 はごはごとおいしそーに、ハヤシライスを食べている悟空に、こいつも普通じゃねぇーんだな、と、改めて感心させられるマイスター組だ。




 友人は、この間まで、運命の妖精さんと遊んでいたようだが、とうとう、運命の恋人を見つけてしまったらしい。それも、運命の女神の関係者だというから、万事休すと、ビリーは、肩をがっくり落とす。

 そして、本日も、その運命の恋人を追い駆けていたらしいが、戻ってくると、ズタボロの格好で怪我までしていた。

「何ごとだい? グラハム」

「運命の恋人と私の絆を堕天使ルシファーと怪力小僧が邪魔をするんだ。不覚にも、今日はやられてしまったよ、ビリー。だが、明日は、こちらも用心する。」

 それ、もしかしなくてもヤバイんじゃないのかい? と、ビリーは呆れるしかない。どういう呼び方がついていようとも、それは、グラハムの恋路が成就するものではないという証拠だろう。もともと、運命の女神様だって、一度も、ふたりっきりで逢瀬ができていないのだ。

「私の運命の恋人は、ひどく恥ずかしがり屋で、お母様にくっついているような愛らしい少年だ。きっと、私に惹かれていても、恥ずかしくて何も言い出せないのだ。だから、私が手を差し伸べて、少年の心を開く。そうだろ? それこそが、恋人たる私の仕事だ。」

 いや、それこそ迷惑だ。むしろ、そっとしておいてやれよ、と、ビリーは思う。だが、自分の友人は、人の話を聞くという能力はない。

「そろそろ休暇を終わらせて、本国へ帰らないか? グラハム。僕は、あちらから呼び出しを受けてしまったから、二、三日中には帰ることになる。」

 オーバーフラックズを修理していた技術工廠からの呼び出しが入った。事故で大破させてしまい、電装品まで壊してしまったらしい。そうなると専門職でないと治せないから、ただいま休暇中のビリーに白羽の矢がたった。

「運命の恋人を攫えというのだな? 確かに、それはいいかもしれないな。」

「誰もそんなことを推奨してないんだけどね? 」

「あのままでは埒が明かないのは事実だ。そろそろ、あそこへ突入するとしよう。あそこで、あの少年を抱き締めて告白すれば、少年にも私の本気はわかるはずだ。」

「とりあえず、三日で片をつけてくれ。僕は、三日後に機上の人になるからね。」

 先に、友人のカスタムフラッグを分解して輸送機に載せる作業がある。何かあっては困ると、一応、機体と共に、こちらに出向いたが、まったく搭乗しなかった。だが、万が一を考えたら、それは必要だと判断されて、わざわざ運ばれてきた。

「分解しなくてもいいぞ、ビリー。私は、フラッグで帰るから。」

「大気圏航行しても、五時間はかかるぜ? グラハム。」

「途中の南海の孤島で、ハネムーンを楽しんで、少し遅れて帰るつもりだ。」

「まあ、そういうことなら整備して、必要なものは積んでおいてあげるよ。くれぐれも、落さないでくれよ? 海水は天敵だからね。」

「わかっている。協力感謝する。」

 どうせ、止めても訊かないだろうから、諦めて整備しておいてやることにした。おそらく、ひとりで帰ってくるだろうから、傷心の友人に、甘いモノでも用意してやろうとか、カタギリは考えていた。





 こちら、『吉祥富貴』の事務室では、予約の電話を八戒が受けていた。悟浄のほうは、のんびりと喫煙タイムを満喫している。

「はい・・・はい・・・・ご指名は・・・・はい。わかりました。お待ち申し上げております。」

 サラサラと予約を書きつけて、パソコンに予約を書き込む。ダブルブッキングしたりしないように、予約が入る度に、そこへ書き込むようにしているのだが、ふーむ、と、その予約を眺めて、八戒が唸る。

「なんだよ? 」

「ナタルさんなんですけど、いつもなら、シンとレイをご指名でしょ? なぜか、キラくんなんですよ。それから、新人一名。名前がわからないので、黒髪の男の子ってことで・・・・これは刹那君ですよね? それで、同伴者がいらっしゃるっていうので、かなり、珍しいと思うんです。」

 ナタルは、基本的に一人だ。それも、のんびりと飲んで、シンとレイにエサを与えて楽しんでいるという遊び方だの女性だ。それが、いきなりキラと刹那なんてコンビは珍しすぎる。

「あのさ・・・・邪推してよかったら、意見があるんだけど? 」

「僕も、たぶん、あなたと同じことを考え付いたと思います。」

 ナタルは軍人で、ただいま、地球連合という組織に所属している。そして、例のストーカーは、ユニオンから、その地球連合へ出向しているらしい。つまり、ここに繋がりがあったとしても、おかしくない。

「と言っても、ナタルおねーさまのご来店は拒否できないだろ? 」

「まあ、それはもちろんなんですけど。」

「一服盛る? それとも、サルに蹴飛ばさせる? または、あんたが、気功波で昏倒させる? ああ、まだあるぞ、虎さんのスペシャルブレンドを飲ませる? 」

「悟浄・・・・相手は、ナタルさんのお連れとして来るんですよ? 」

「だからさ、八戒が、ナタルおねーさまにマッサージしてあげてる間に、こっちで、こっそりやっちゃう? ということで。」

「それなら、どうにかなりますかね? 」