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ミュンヘンの夢

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第三場。カーニバル広場。
ロマ達の華やかな群舞。曲は<カーニバル>
ノーア登場。
興行師「さあよく当たる占いだよ!」
客A「本当に当たる…気味が悪いくらいだ」
ロマA「あーあ、ノーア、ほどほどにしときよ。また追い払われるじゃないか」
ノーア「だって、私には見えるのだもの」
ロマB「あっそ。ああ嫌だ私には触んないでよ。心の中なんて覗き見されちゃたまんないわ」

ハイデリヒ、エド、ロケット仲間登場。
ロマA「何すんの?」
ハイデリヒ「模型ロケットの打ち上げですよ」
ロマA「へえ」
ロケット打ち上げの準備。
いそいそと楽しそうな仲間から一歩引いて、やる気無さそうなエドワード。ちらちらと気にするハイデリヒ。

舞台下手からヘス、エッカルト、ラング登場。
軍服のヘス、恰幅良い葉巻のエッカルト(史実にあわせて男)、インテリ片眼鏡のラング。(その他キャラは一緒くた、かつ特徴付けて、お客様に分かりやすく~)
エッカルト「心が読める娘がいるというのはここか」
ラング「いや興味深い」
ヘス「胡散臭い話だ」
エッカルト「だが本当なら色々と利用できるな」

ロケット打ち上げ準備整う。見物人が集まってくる。ヘスらもそちらを向く。
ロケット仲間A「エドワードさんは見ていかないんですか」
エドワード、片手を振り、立ち去る。
しゅぱーん!と効果音。ロケットが打ち上がる。
皆の視線が上を向く。
エドワードも舞台上手、客席寄りでロケットを追う目線。まぶしそうに片手を上げて。
見物人の拍手。ロケット仲間「大成功だ!」ハイデリヒも共に喜ぶ。カンパ集めの帽子が回る。

ヘス「素晴らしい技術だ!あの先に弾薬をつめて、敵地へ発射できればフランスとて粉砕できるぞ!」
エッカルト、頷く。
ラングは肩をすくめて首を振る。(各キャラの性格付けです~)

エドワードを残し、暗転。
エドワード、掲げていた手を、空へ伸ばしかけて、止める。
「どこまで行っても、この世界からは出られない、か…」
足元に目を落とす。
暗転。

作品名:ミュンヘンの夢 作家名:utanekob