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ミュンヘンの夢

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第六場
ホテル四季。パーティー会場。(あああ!ようやくタカラヅカらしい絢爛豪華なセットが出てきたよ!)
ワルツにあわせ男女の群舞。(あああ!ようやくタカラヅカらしい優雅な群舞が!)
ワルツが終わり、舞台上手よりハイデリヒと仲間たち。地味目だがきちんとした服。ハイデリヒはいかにも主役な燕尾服(だってここでしか格好いい服着せてあげらんないんだもん!)
場馴れしない、おどおどした感じで舞台中央へ。ラングが迎える。
「やあ、ようこそハイデリヒ君。パートナーもお待ちかねだよ」
「パートナー?」
そこへ、エキゾチックに装ったノーアに導かれ、ヒロイン・エドワード登場。
髪を結い上げ、シフォンを重ねた軽やかで美しいドレス姿。手には羽根扇子。(あああ!ようやくタカラヅカヒロインらしい 以下略)
「エドワードさん・・・!」
「あ、あの、オレ。ノーアに無理にこんな服を・・・に、似合わねえよな、こんな、の」
真っ赤っかでうつむくエドワード。
ハイデリヒ、エドワードに歩み寄り、片膝をつく。エドワードの手をとり、そっとその手の甲に口付ける(うわあキザ!しかしヅカなら許される!)
(この時ロケット仲間はしっかり蚊帳の外へ退場している)
再びワルツが流れ出す。
「踊っていただけますか?エドワード」
「あ、は、ハイ・・・」
ハイデリヒとエドワードを中心に、ワルツの群舞。(そうよ~このためにこの場面を作ったのよ~♪)
ワルツ、終わる。
だが、華やかな余韻を打ち切って、金持ち葉巻のエッカルト、その腰巾着の軍人ヘスが登場。(このさ、悪者オヤジ役を演る役者さんこそがうまいと思う!マジで女に見えないのよホント)
「やあ。君らのロケット技術をぜひ我がドイツの役に立ててくれたまえ。何、資金の心配は要らない。このエッカルトがすべてを保証しよう。軍の工場には彼に案内させよう」
「すぐに製作に取り掛かってくれたまえ、ロケットミサイルの!」
「はっはっは。実用化は目前だ。フランスやイギリスが震え上がる様が目に見えるようだ!」
台詞だけ済ませてさっさと退場する悪役。
ハイデリヒの袖をつかみ、戸惑って訊くエドワード。
「な、なんだよ。ミサイルって」
「ロケット技術はミサイルに転用できる。ドイツはベルサイユ条約で飛行機の製作が禁止されているから、」
「そんな事は知っている!何で軍なんかに協力するんだ、アルフォンス!」
「資金と技術があるんだ。あとはボクらの頭脳だけ。いい取引だよ」
「ロケットは、人殺しの道具じゃない・・・!」
ハイデリヒ、エドワードの手を振りほどく。
「ボクだってドイツ国民だ!ドイツの誇りのためならロケットもミサイルも同じだ!もう模型なんか飛ばして喜んでいる時代じゃないんだよ!」
「アルフォンス・・・・・・本気か?」
「・・・そうだよ。もう、女の出る幕じゃない。君は帰れ」
扇子を取り落とし、半歩下がり、口元を覆うエドワード。
顔をそむけるハイデリヒ。
エドワード、走り去って、退場。
暗転。
作品名:ミュンヘンの夢 作家名:utanekob