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lost heven 01

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「そうですか、そうですか。ぼっちゃんは何をしにいらっしゃったんでしょうか?」
「ん?えっと、ここの錬金術師の博士に会いに来たんだ。」
「それでは、あちらがこの町をお作りなさった錬金術師、この町ではゴッドといわれるお方の住む屋敷です。」
「へぇ、でかいんだな。」
「は、が、ね、の~!」
「うげっ!変大佐・・・。そ、それじゃあ連れに言ってくるから」
この町には変な宗教みたいなのがあんだな、まぁそれほどでもないだろう。
「大佐ぁなんだよ?いきなりでかい声で呼ぶなんてさ?あんたらしくなくねぇか?」
「気付かなかったのか?あんなに大きい声でずっと叫んでたじゃないか」
「はぁ?それよりさ!そこの宿屋の主人が安くしてくれるってさ!早くいこーぜ!」
「そうか、それではアンクさんの居場所を聞いてきたか?」
「アンクっていうんだ。この町ではゴッドって呼ばれてるらしいよ。」
「ゴッド…神か。しかし彼女はもうすでに亡くなっているんだ。彼女は、国家錬金術師としてイシュバール戦に参加して、軍に背き・・・殺されたんだ。」
「ころ・・・されたって!ここには、ホントにいるって言ってた!アンクって人か、わかんないけどさ錬金術師の屋敷もあるって!」
「それでは、彼女は生体錬成をさせ生き返ったか、タイムスリップをしてしまったかだな。」
「生体錬成しかありえねぇだろ。後者は科学的にありえねぇからな。」
「おや、まだ興味あるのかね?」
「興味じゃねぇよ、もし成功したんだったら賢者の石を使ってるってことになるだろ?」
「そうだな。で?」
「あんた呆れてんだろ?でもさ、もしも使ってなくて成功していたとしたらオレらが考えた新しい理論につながるかもしれねぇんだ!」
「どういう理論だね?」
「等価交換じゃない⑩もらったら⑩返すんじゃなくて自分の分の①を上乗せして⑪にする法則だ。」
「そうか、なら見つかるといいな。」
「ん・・・。って顔ちけぇよ!」
「いいじゃないか、恋人なんだから」
「ノロケバカ!」
「おや、上司にそんな口でいいのかね?」
「う~!じゃあ恋人に命令はどうなんだよっ」
「愛ゆえさ」
「かっこいいこと言ったような顔してるけど全然かっこいくないぜ」
「・・・」
苦虫をつぶしたような顔して悩んでる、あんたのそんな表情も好きなんだ。ははっ、ご丁寧に悩んでらっしゃる。だって、あんたは考え事する時いっつも顎に手を当ててるんだもん、よく見てるオレだからわかるんだよな。
「なぁ、大佐!考え事なんかしてないで、さっさと宿言行って報告書書いて中央に帰ろうぜ!」
「それじゃあ、明日あたりその館に言ってみようか。というか君は私の事説明したのかね?」
「ん~?したよ」
「おや、いらっしゃい!さっきのぼっちゃん、連れの方はお父さんかい?」
「おと・・・!」
「(さすが三十路)上司です。」
「え・・・ぼっちゃん成人してんのか?」
「えぇ、まぁね」
「いやぁ、意外だねぇ。まだこんなにも少年らしいのに」
「いえ、こいつは少年ですよ?立派な。ただ事情ありでね、わたしのもとで働いてもらっているんです。」
「そうだったのかぼっちゃん。それじゃあ部屋だけど、ルク案内しなさい」
「は~い」
かわいい子が顔をのぞかせた、あぁ今きっと大佐に惚れたな。
「えっと、二階です。錬金術師さん達!」
あ、この子って町であったこじゃん
「あんたってホントにモテるんだな」
「ああ、そんな私の恋人である君は幸せ者だな」
「そうでもねーがな。」
「?」
「この部屋です!」

・・・なぜだし。なぜダブルベッドだし
「鋼の、唸っているようだがここしかあいてないそうだ」
「え、え~。マジかよ。」
「さて、どうする?」
「あんたが床でオレがベッドだろ!」
「一緒に寝るは選択肢にないのかね?」
「ねぇよ!変態。あんたが何考えてるかなんて知ったこっちゃねぇが」
「・・・そうか、ふふっ。」
「キモチわりぃすがるな!寝具ぐらい錬成してやっから、ほら」
「これ、鋼ののコートで?」
「そうだけど?なに。」
「いや(鋼のとくっ付いてる感覚だ・・・。)」
「あ、そうそう。変なこと考えたら左足で蹴りまくるから。」
「なっ・・・ガード堅過ぎだぞ。」
「だって鋼だし(笑)」
「それはそうだが・・・。」
「だって明日調査だしオレもうねるから」
「あぁ、おやすみエドワード」
「ん・・・おやすみロイ」
「なんだろう・・・あしたは何か嫌なことが起こりそうで仕方がない・・・」
大佐はオレの髪を撫でながらそんな事を呟いた。
「あれぇ・・・。たいさぁ?」
オレは半分寝ぼけながら大佐の姿を探した・・・けどみあたらねぇ
「ほわぁ・・・。大佐、散歩でもしてんのかな?」
着がえてから下にいるここの宿の主人に聞くために部屋の扉を開けた時。
オレは見たくないものを見てしまった。
「た、いさ・・・?」
そこにあったのはルクさんと大佐が仲よさげにしゃっべてる姿だった。
「鋼の・・・?」
「嘘だ。やっぱりあんたも裏切り者だったんだ。」
いつもならここで逃げ出す・・・のに、また大佐に腕を掴まれた。
「なに・・・!すんだよ?!」
「勘違いするな。私から離れる訳ないといっただろう?」
「だったら、なんで。」
「ごめんなさい!えっと、教えてもらってたんです。中央の事・・・。」
「え・・・?ごめん話が読めないんだけど」
「この子の恋人が中央にいるらしいのだがなかなか連絡が取れないので不安なんだということで、中央の情勢を伝えただけだ。」
「・・・。そう、なんだ。あ、ごめんなルクさん勘違いしちまって!」
「いえ、いいんです。それよりあなたって男の人だったんですね。」
「え・・・?」
「ロイさんが教えてくれるまで、女の方だと思っていました」
「うそ・・・オレって女っぽい?大佐!」
「どちらでもいい。鋼のならば」
「・・・ばぁか。オレに負担掛けないでくれよ。ただでさえメンタル弱いんだからさ・・・。」
「すまなかった。」
「お二人は・・・上司と部下の関係なんですよね?」
あっ!二人の世界に浸っててルクさんの事忘れてた。
「こういう関係だ。」
そしてあんたはなに言ってんだー!は、恥ずかしいっていうか変な目で見られるだろうが!
「そうなんですか!私も一緒ですから引いたりしませんよ!」
「え・・・だって女じゃねーのか?」
「だから、同性と付き合ってるだけですよ!お仲間がいてうれしいです~!」
「そうか、ではきみはタチかね?それともネコ?」
「私は・・・」
「あ~!ルクさん。それはオレらが帰って来てから話しましょう!さぁて大佐、屋敷にでも行こうか!!」
「嫉妬かね?」
「違うし!勘違いすんなよ?別にあんたと一緒に居たいとかじゃないんだからな!」
「それではお気をつけて~」




アンク
「ホントに大きな屋敷だな。」
オレと大佐は、ゴッドなる錬金術師の屋敷の前に居た。
「これ壊したらどれくらいの損額になるかな?」
「壊してどうするんだい。」
「え、無かったことにする」
「いや、だめだろ。君は、裏から入りたまえ。私は正面から突破する」
「あぁ。」
「それじゃあ、屋敷の中でな。」
「おう、あとでな!・・・ってなんだよ?」
「キスしていいか?エドワード」
「嫌っつったら?ロイ」
作品名:lost heven 01 作家名:空音