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家庭教師情報屋折原臨也7-2

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 以前取引したことがあった組織だと判明したため外郭の情報は手に入った。しかしながらこれはと決め手になるような重要な情報はなかなか見つけられなかった。特に深入りもせずまた一度無くなったような組織だったからだ。臨也は文字がずらりと羅列された資料をデスクに積み、背もたれに体重を預けて長い息を吐いた。外を見れば何度となく昇り沈みを繰り返した太陽がまた真上を向いていた。その眩しさに目を顰めながら、臨也はブラインドを閉めた。途端に室内は薄暗くなり、急に下がった体感温度に身震いがした。
 波江にも休みを与えているため、今は仕事場には臨也しかいない。
 ――― シャワー浴びよう
欠伸をしながら、臨也は立ち上がり二階の浴室に向かった。
洗面所で鏡を見ると目の下には隈ができ、とてもひどい顔をしていたため思わず苦笑してしまった。昨日から着たままの黒いシャツを脱ぎ、ジーンズも下着も脱いで浴室に入った。
 給湯器のボタンを押してシャワーを浴槽内に流す。次第に流れる水は湯気を立て始め、ちょうどいい温度になったところでそれを臨也は頭からかぶった。その温かさにほっとした。休息は考えをまとめるのに必要な時間であり、睡眠も記憶の整理に必要な時間だと以前どこかの論文で見た気がした。さすがに根を詰めたと自覚している臨也は一度デスクから離れることに決めた。
まだ足りない。もっと必要だ。それでも感情は先走る。
 ――― 一応、後で確認に行くか
疲れはいつの間にか飛んでいた。曇った鏡をさっと手で拭き再度鏡で自分を見ると、外で見た時とは違う表情の自分がそこにいた。