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とあるアーチャーの銀河鉄道 第二章

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そこには、全身金を装飾にした青年が立っていた。彼は前大戦の生き残り「サーバント」である。強力な力の持ち主であった。
彼を見てもやはり落ち着くことはできなかった。
「こいつでも、無理だろうな。」
訳の解らないため息を付かれた。
「いったいなんだ。」
「お前には、関係ないことだ。」
「?」
逆にこいつを刺客に放っても、返り討ちにあってしまう事は目に見えていた。それだけ強いのだ。加えて逆に「参加する気」なってしまえば、魔術師だけでこの町が消えかねないのだ。
「う〜〜〜ん、どうしたものだろう?」
「俺に聞くな。」
金の「サーバント」に冷たくあしらわれた。

〜部屋割り〜

二人が帰った後、アレイスターも紹介することにした
「士郎、魔術における大先生だ。」
「簡単すぎる説明だな。」
「間違ってはいないだろ。」
すると士郎が名前を聞いてきた。
「まったく、魔術師がそう易々と本名を教えることは、殆どないんだ。覚えておけ。」
「へ〜」
「それはそうと、暫く俺たちはお前の家に厄介になる。」
「勝手に決めるな。」
「部屋が余っているのだから、問題あるまい。」
「それはそうだが。」
「魔術以外武術も覚えて貰わなければならんから、朝稽古もするから覚悟しておけ。」
「…解った。」
以外に押しに弱いあたり、高校時代の奉仕活動を思い出させた。
まったく自分でも、ヘタレ的部分が嫌になってしまった。

〜姉と弟〜

本当は、この仕事は士郎がやるべき仕事なのだが、今日は少々苛め過ぎてしまった。
仕方がないこの時代にいるもう一人の「エミヤ」たる自分が決着をつけなければいけない事なのだから。
俺はあの列車を使って、「アインツベルンの館」までやってきた。「これも実験の一環だ。」といって承諾をもらっていた。
そして案の上館の前には二人の白のメイドさんが武器を持ってお待ちかねだった。
「我が姉、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンに会いに来た。」
その台詞で二人のメイドは動揺を隠せないでいた。
「そんな馬鹿な。」
「衛宮士郎は、魔術も使えないと聞いている。」
二人は同時に攻撃してきた。
しかし、「英霊」と「人間」(ホムンクルス?)の力量差ははっきりしていた。だいぶ前に見た「日本刀」一本で十分だった。攻撃全て「峰討ち」で終わらせた。
「二人がかりで、倒せないなんて只者ではないはね。」
そうすると、「バーサーカー」の肩に乗ったイリヤが姿を現した。
「始めまして、イリヤ姉さん。」
「貴方が、自称弟?」
「信じる、信じないはさておき、それは事実だ。」
「でも、衛宮士郎は人間だよ。貴方はまったく違う存在じゃない。」
「ああ。俺は未来の存在で「英霊化」したので、もう人間じゃないからな。」
「よく判んないけど、やっちゃえ「バーサーカー」」
やはりそうなるのかと大きなため息をついた。
イリヤは無邪気にバーサーカーで遊んでいる程度の考えしかないのだろう。我が姉ながら、ことの重大性なんて考えていないのだ。
「バーサーカー」の大振りの一撃を交わした。
そして、「バーサーカー」の真正面に立ち干将・莫耶を構えた。
「曲りなりとも、ギリシャの英雄神に武門の礼として己の全力で、戦うことにする。」
息を整え、「正眼」と呼ばれる構えを取った。
すると、知性が既に無い筈の「バーサーカー」が立ち止まり、静かに自分の得物たる石斧を構えた。
「どうしちゃったのバーサーカー。」
イリヤはやきもきしているが、「英霊」として選ばれたという事は、それなりに「格式」のある「霊」なのだから。
「いざ尋常に」
そして、「バーサーカー」は答えた。
「しょ勝負」
殆ど同じタイミングで踏み込んだ。干将・莫耶と石斧とがぶつかり合った。さすがに干将の刃にひびが入り尽かさず莫耶を「バーサーカー」に投げつけた。
しかし、交わされ宙に飛んでいってしまったが、別の「剣」を錬成して石斧の攻撃を交わした。
「見事なり「ヘラクレス」。しかし、俺の「宝具」の特性を知らなかったのは、貴殿の失態だ。」
宙を舞った莫耶は回転しながら戻ってくると、「バーサーカー」の背中から心臓を貫いた。
「グガアアアアアアア」
「バーサーカー」の力が抜けた所を見計らい、錬成した剣で足を地面に縫いつけ背後に回って莫耶を回収した。そのまま走りぬけ、十分な距離をとり「偽・螺旋剣(カラドボルグ?)」を構えた。
これなら、「十二の試練」の内さっきの心臓への一撃に加え最低二つを入れることができる。
そして、刀で縫い付けられた「バーサーカー」に狙いを定めた。
「ダメ〜」
その間にイリヤが入ってきた。
「どいてくれ姉さん。」
「どうして「バーサーカー」を苛めるの?」
まったく無邪気という物は時として恐ろしいものだ。その「聖杯戦争」で「バーサーカー」を使い人殺しをしようとしているにも関わらず真っ直ぐこちらを睨んでいるのだから。
「「聖杯戦争」に姉さんを参加させないためだ。」
そう「聖杯」は「器」さえなければ、現れないはずだ。
「でも「バーサーカー」は関係ない。」
「姉さんが「聖杯戦争」で、戦うという事は「バーサーカー」と一緒になのでしょう。なら十分関係がある。」
「でも、ダメ〜」
解っていた。彼女にとって「バーサーカー」はたった一人だけの家族なのだということを知っているだけ当然なのだろう。
仕方がない妥協案を出すか。
「ならイリヤ姉さん。俺の条件をのんでもらうよ。」
条件の承諾まで弓を構えていたが直ぐに了承した。
ここで一撃を加えれば大打撃に成るのだが、その必要はなくなった。
「さて、運命を「狂わす。」準備はできて来た。」
「アーチャー」は小さな笑みを浮かべた。

〜他の勢力〜

この因果があちらこちらにもたらした影響は小さくなかった。「戦争開始」まで準備に余念のなかった勢力も、魔力以上を既に感知していた。

「これが、宗一郎様が言っていた「弓術師範」ですか。」
「ああ」
「バーサーカー」との一戦、水晶をとおして見ていた「キャスター」は隣の宗一郎を見た。
「大変申し訳ありませんが、あれ程の使い手、に思い当たる「英霊」は存在しませんね。」
「そうか。」
静かに頷いた。
「しかし、「アサッシン」の召喚に成功しましたから、問題なく倒す事ができるでしょう。」
「そうか。」
何を考えているのか解らないが、自分の選んだ「マスター」は最高であると自負していた。

もう一つは「間桐臓硯」である。
前「聖杯戦争」での失敗から今度は表に出ず、裏から完全支配を目論んでいたのだが、ここ数日の召喚以外の高密度な魔力、そして桜の目から見た謎の「英霊」、そして、アインツベルンの館を監視していた式が捉えた「バーサーカー」との戦い、いったいどういう事なのか改めて計画的に考えなければいけなかった。

妥協案の提示が終わり、アレイスターの元に来ると空を見ていた。
「どうした。」
「どうやら見られているようだ。」
「ほう。大方、「キャスター」か「間桐臓硯」「言峰綺礼」辺りだろう。」
「いや、二人の視線だ。」
「ふう〜ん」
案の定といったところか。
「どうするかは、任す。」
「そうか。」
そういってアレイスターは魔力の塊を宙に投げつけた。